西富士小旅記事掲載中 

富士山

先月中ほどにチョット出かけた西富士方面小旅の様子をまったりと別ブログで掲載中
気晴らし好き放題の趣味ブログですがよろしかったらご覧ください

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[ 2011/10/12 ] | コメント(0)

天幕で小旅・だるま山1 

だるま山キャンプ1

少し前のお話ですが小旅話をもう一つ上げておきましょう
富士山の大絶景で有名な「だるま山キャンプ場」での骨休め天幕張り旅の話です。
作品制作での画室籠もりがどうにもならなくなる前に
チョットだけでも逃げ出しておこう、スッキリしよう!という魂胆なのです。

今回ワタシタチとしては珍しくいつもの2人ボッチではありません
バックパッカーの女性2人という親しい仲間と一緒、天幕二張なのです )^o^(

だるま山キャンプ場、伊豆は修禅寺の小高い山のほぼてっぺんに位置して
駿河湾越しに富士山が裾野まで広々でっかく見渡せる比類のないロケーション
今回のテント旅も目的はズバリ「まったりと富士見!!」なのです。

10月半ばの平日、キャンプ場は私達だけ、貸し切りです。
テントサイト中もっとも景色が優れている1番人気の19番サイトも確保しました。
20年選手である強靭なダンロップのV300
そして友人達の新規装備品スノーピークのアメニティドームSの天幕設営も完了。
ミニタープも富士山側に向けて準備OK、カメラ双眼鏡用の三脚も立てました。

すべて予定通り、ピンと美しく張られたテント達、完璧なたたずまいデス・笑
ただひとつの問題は富士山が厚い雲に覆われてまったく見えない・・・
困ったものです、でもしょうがない・・・山っていつもそんなものなんです。

骨休めテント旅ですから富士を見ながらマッタリとお喋り
そんな予定から主役の富士山が抜け落ちただけ・・・笑

だるま山キャンプ2

それぞれで手分けして作ったキャンプ食はやっぱりカレーなのです。
といってもキャンプ定番市販のルーカレーじゃないのがバックパッカーらしいところ。
ターメリックにコリアンダー、ガラムマサラにクミンシードと基本のスパイス持ち込んで
野菜を中心にしたインドカレーが普通に何種類も出来上がっていきます。

アター(全粒紛)を練って伸ばしてパエリア鍋で主食のチャパティだって焼いちゃいます。
せっかくの野外料理です、炭火を使ってスパイスヨーグルトに漬け込んだ
チキンを焼いたら香ばしいタンドリーチキンも出来上がりました。

アジアでの放浪旅、そんな話が途切れなく盛り上がる中での舌づつみ
旨い! 旨いのです。

だるま山キャンプ3

アジアを中心にザックひとつを背負い何度となく彷徨い歩いてきた面々
インドだけでも何回出かけているのか・・・
ちょっと考えてみても億劫になるほどの回数・・・なのです。
当然二晩目の食事も自然と並び出す幾種もの野菜インドカレー、インドサブジ。

やっぱり旨い、焼き立てのチャパティにくるんでパクリ、旨いなぁ~・笑

だるま山キャンプ4

インドカレーというとやたらウンチクが炸裂して
ひたすら延々タマネギを形が無くなるまで炒めなさいやら
十数種もの秘伝のスパイス調合とやら聞くだけでうんざりするその工程・・・

でも私達のカレーはインド家庭料理としてのカレー
街場でモリモリインド人が右手で皿の中をかき回して食するカレー
素人が十数種ものスパイスを感覚的に使いこなせるわけがありませんよね
そんなのは一部の宮廷マハラジャ料理でのこと、達人シェフのみが成せる技。

場数をふんだ旅人達は手際よくシンプルに好みの味でサッサと作り上げていくのです。

インド人は野外でも薪を拾ってきてはチャパティを焼きカレーを作ります。
もともとインド食は野外料理としても成り立っていたというワケです。

結局2泊3日他に出かけることもなく、もちろんまるで観光することもなく
この最高の富士見ポイントでせっせと作っては食べ、ひたすら続く旅話お喋りでしたが

とうとうその間富士山はその姿を見せてくれることはありませんでした・・・

それでも面々の顔にはスッキリと
満足が表れていたのは言うまでも無い事なのです・笑

(写真/LUMIX DMC-GF1/G 20mm/F1.7)

展覧会が開催中です、お近くにお越しの際はお立ち寄り下さい <(_ _)>
青山浩之日本画展
会期  11月10日(水)~16日(火)(最終日16時閉場)
会場  伊勢丹府中店7階アートギャラリー
[ 2010/11/11 ] | コメント(0)

プチ旅記・八千穂高原へ寄ってみる 

八ヶ岳へ1

プチ旅記の続き、10月初旬の小旅のお話
写真は南信伊那からの帰路、杖突峠からの茅野の夜景。

目的の月下美人も届けたし、お気に入りの村も散歩したし
ちょっとはスッキリしたので帰ろう・・・描き途中の絵が待っている・・・

今日はETC1000円割引の曜日でもない、道も空いている事だし
出来るだけ一般道で戻ろう・・・でもその前に昼間動き回って疲れたので
シュラフにくるまりチョットだけ仮眠・・・・・のつもりが
と、と、と・・・あっさり寝過ぎました・笑

まだ暗い中、寝ぼけまなこを擦りつつ天気を調べてみると
悪くはない・・・
よし、もう1日八ケ岳でも眺めて戻るか、、、そう決めて車を走らせてみる。
制作中の絵が並ぶ画室に戻らない、それだけで気分はUPなのです。

夜が明けてきて辺りが見えてきました・・・白い、真っ白、、、ガスってる・・・
ということで八ケ岳を眺めよう、というもくろみは真っ先に崩れていったのでした・・・
まぁ、しようがないです、山相手とはそういうものです、いつもの事です・笑

八ヶ岳へ2

そんなこんなで何度か取材で訪れて勝手知ったる八千穂高原に来てみました。
駒出池です、小さな池の周りにいい感じのキャンプ場が広がっています。
駒出池キャンプ場、いい環境なのですがアウトドア雑誌などでも頻繁に紹介されて
人が多くなってしまってからワタシは遠のいてしまいました。

白樺がたいへん多いのもこの八千穂高原の特徴です。
この時期、葉が黄色くなるにはまだ早かったようですが
ここの黄色葉と白い幹の紅葉は軽く明るい色合いがとても美しいのです。

八ヶ岳へ4

落ち葉をサクサク踏みながらの散歩は気分がよろしい、秋だなぁ~。
紅葉もはじまっていました。

八千穂高原紅葉

狙った山はまったく見えなかったけど
森に入ってはサクサク散歩道を好きなように歩き
鳥の声を聞き、虫と遊び、木々に触れて・・・よし、もう満足です。

画室に戻ってまたひたすら作品に向かう事にしましょう!
腹ごしらえをして戻ります。

八ヶ岳へ5

せっかくだから全国チェーンじゃないローカルなお店で、と探してみます。
八千穂自然園のロッジ食堂に「地元産蕎麦粉を使った新蕎麦」との張り紙が・・・
よし、いってみよう。

うっすら緑がかった新蕎麦の香りが蕎麦をすするたび鼻を抜けていきます。
ああ旨いなぁ~、清い水の味です。

さあこの気分のまま画室へ戻って描きかけの森の絵を完成に向かわせてしまいしょう!

(写真/LUMIX DMC-G1/G 20mm/F1.7/SIGMA APO MACRO 150mm F2.8/
  G VARIO 14-45mm/F3.5-5.6+NikonNH-WM75)

[ 2010/10/24 ] | コメント(0)

プチ旅記・伊那谷散歩 

伊那散歩1

プチ旅記、久しぶりの単独行は続きます。

せっかく南信州に来ているのだからあわよくば山取材でも
そう思って駒ヶ根の駒ヶ池まで来てみましたがまったく展望はありません。
視界が開けていれば正面に木曽駒ヶ岳が水辺に姿を写しつつドーンとあるのですが
この日はご覧の通りの曇り空、しょうがありませんね、山とはそういうモノです。

長野県にはたびたび山取材に訪れていて
こと南信、中信には相当数来ていますので土地勘はあるのです。
息抜き小旅ですからパトロールがてら少々まわってみましょう。

駒ヶ根にあるお寺
しだれ桜と早太郎伝説と光苔で有名な光前寺
うっそうとした森と巨木、苔むした境内が印象的です。

伊那散歩2

光苔(ヒカリゴケ)は希少なコケの一種でレンズ状の細胞を持ち外光を反射して
光って見えるというもの。条件が良いと金緑色に見えると言います。
わっかるかな~、参道石垣の隙間奥でほんのり光って見えるのが光苔デス。

伊那散歩8

田舎路、あちらこちらで山ほどのコスモスが風に揺れています。
ボウボウに茂り、元気で大きくなりすぎて風で倒れてしまっても
かまわず咲いている、そんなコスモスが自然に感じられて好きなのです。
花蜂やチョウチョウも舞っています。

伊那散歩3

村でも歩きに行こうと上村(かみむら)を目指すも山道に根負け
諦めてひとつ手前にある大鹿村を歩いてみました。

もともと伊那谷から飯田周辺の山間地は1970年代あたりから
世界を歩いた筋金入りヒッピー達が定住場所として多く入村していった
そういうお土地柄。特に大鹿村はその傾向が強いといいます。

大鹿村、スーパーマーケットやコンビニなんてもちろん無い
かなりの山奥村ですがお花が多く咲く美しい村なのです。
この村を日本のチベットと称する方がいるようですが
緑多き土地ですのでワタシにはネパールの山岳民村を思い起こさせてくれます。

伊那散歩4

平成の市町村大合併でも前述の上村は飯田市に組み込まれ消滅してしまいましたが
大鹿村は住民投票で合併に反対多数で存続、そんな村なのです。

一般的にはこのあたり周辺は伝承伝統芸能の宝庫として知られています。
上の写真はそんな大鹿歌舞伎の舞台となる大磧神社大鳥居です。

伊那散歩5

訪れたときにはひっそりと静まりかえっていましたが
こちらが田舎歌舞伎が上演される舞台。

春の定期公演の様子が下の写真
近年こちらの田舎歌舞伎も知れ渡りかなりの人が押し寄せているようです。

大鹿歌舞伎
ウィキよりの無断引用写真 m(__)m

ともあれそんな行事以外ではいたって静かな村なのです。
季節柄、辺り中に落ちている栗を拾う方々
腰に籠をくくりつけてキノコ狩りに山に入る方々
そんな山での暮らしを見ながらゆったりと歩くことが出来ました。

伊那散歩6

観光名所など無くとも咲く花をながめ、集う生きものたちを追っていれば
ワタシなどすぐにシアワセになってしまいます。
かえって余計なモノなどなんにも要らないと思っていたりもします。

ところで上のチョウチョ、はじめて見かけたのですが
なんてチョウチョなんでしょ・・・ご存じの方いますか?

伊那散歩7

比較的高度のある山中でしたので
まだ彼岸花もまだこんなにきれいに咲いていました。

(写真/LUMIX DMC-G1/G 20mm/F1.7/SIGMA APO MACRO 150mm F2.8/
  G VARIO 14-45mm/F3.5-5.6+NikonNH-WM75)

[ 2010/10/22 ] | コメント(0)

プチ旅記・南信へ 

先々週の出来事
月下美人の挿し芽株に花芽が付いていい感じなのを見計らって
長野県は南信、伊那の友人宅までお花を届けにひとっ走り!
急に思い立ったので今回相方はお留守番、久しぶりの単独行です。

伊那旅1

旅準備もそこそこに元気なシュートが天井ぎりぎりまで伸びた
月下美人を丁寧に車に積み込んで、いざ出発。
花芽が落ちないかと心配で・・・宅配便にゃ任せられないのです。

思い立ってすぐの夜に出発。
がら空きの中央道を飛ばすとあっという間に諏訪まで来てしまいました。
こんな夜景も手持ちで気軽に撮れるG20mm/F1.7
このレンズの真骨頂、素晴らしいです。

ちょっと疲れたので辰野PAまで走ったらグッスリ寝ちゃいます。
いつもの気軽で手慣れた車中泊です (^^)

伊那旅2

起きると爽快、画室から逃げ出せただけで気分がよろしい!
そういえば休日1000円ETC割引料金をはじめて体験しました。
本当に1000円ポッキリです、いい時代です、さらに気分がよろしくなって来ます。

伊那の友人宅に到着、友人所有のその畑です。
いつもお米やお野菜を気前よく送っていただいている、そんな畑なのです。

伊那旅3

多種多様な作物が育てられていて
友人(作付主)の説明を聞いているだけで楽しくなります。
作物収穫後も花を咲かせ、次に蒔く種を取るのが一番の楽しみと言う作付主ですから
作物それぞれのいろいろなカタチが見てとれてオモシロイのです。

なにより凄いのは畑であるにもかかわらず生きものが滅法多いことなのです。
今回出かけて野山原っぱいろいろ巡った中で
なんと一番多くの生きものを見たのがこの畑なのでした (@_@;)

「カエルは庭師の友達」という言葉がありますが
畑の植物に迷惑な小さな虫をたくさん食べてくれる、そんなアマガエル
草陰に潜んでたくさん見かけました。

伊那旅4

シロチョウの類もヒラヒラ飛んでいます、しかもいっぱい \(^O^)/
畑の植物はアブラナ科のものも多いですからチョウとしては嬉しいのでしょう。
作付主はこっちのキャベツはヒト用、あっちはチョウチョ用と言って笑っています。

伊那旅5

畑にアオムシ、イモムシが多いということは狩バチや鳥も多くやって来ることでしょう。

そんな作付主も困り顔なのがこのニジュウヤホシテントウです。
特にナス科を好むこのムシが今年は大発生してしまって
もう閉口せざるおえない状況だったそうです。

伊那旅6

お次は金属光沢の青緑色が美しいアオイトトンボ
カップルが多く畑の中を二匹で連結して飛び回っていました。

伊那旅10

カップルの連結状態がオモシロイです。
尾端の連結挟みで一方の首根っこをガッシリつかまえています。
オヨヨッ、とこちらを見たところをパシャリ・笑

伊那旅8

ワタシの住まう三浦半島も有数の畑どころなのですが
ムシ一匹見かけない畑も多いのです。
対してこちらの畑は生きもの好きのワタシも日がな一日楽しめる
そんなフィールドとなっておりました。

その晩は畑の作物でおもてなし、手料理囲んで談笑しつつ痛飲し
翌日は手痛い頭痛に苦しめられたのは言うまでもないこと・笑
ごちそうさまでした m(__)m

伊那旅9

無事花芽も落とさず届けられた月下美人の挿し芽株

数日後、その伊那の友人から「月下美人、咲いたよ!!」と連絡がありました。
その嬉しそうな声を聞き、こちらもやっぱり嬉しい気分になるのでした。

(写真/LUMIX DMC-G1/G 20mm/F1.7/SIGMA APO MACRO 150mm F2.8)

[ 2010/10/20 ] | コメント(0)

天幕de小旅・4 やっぱり田舎が好き 

茂木1

天幕で過ごした自然豊かな奥日光の山を下り
日光東照宮辺りでたまにはしっかり観光、なんて思ったものの
想像を上回る観光客の多さと観光地特有の騒々しさからすぐに逃げ出し
宇都宮の名物として定着した餃子でも食べていこうか、との案も
やっぱり騒々しい街は嫌よと却下して・・・たどり着いたのは茂木という町。

ツインリンクもてぎというサーキットこそあるものの、普通の田舎町です。
道の駅もてぎにて勝手知ったる車中泊、目覚めてみると辺りはお花でいっぱいでした。

茂木2

単線一両のかわいいローカル線(真岡線)がすぐそばを走る道の駅。
土日祭日には観光蒸気機関車も走るそうでその時には賑わうそうなのですが
この日は平日、地元の方々が野菜を買いに来たり遠足の小学生が和んでいたり
アイスクリーム片手に井戸端会議に忙しいおばあちゃん達だったり、実にのどかです。

はじめての土地です、とりあえず茂木駅まで行ってみると駅前には大きな木が一本。

茂木3

駅舎をのぞき込んでみると地元のおばちゃん達から声がかかります。
「どこから来たの~、お茶でもいかが」
黒豆茶やヨモギ茶など土地で飲まれているお茶とお菓子を頂きつつしばしの談笑。
土地の見どころをいろいろ教わって「また来ますね~」と席を立ちます。
おばあちゃんお手製の梅干しも手土産に頂いて、こりゃぁ~和むなぁ~。

お昼時に道の駅で日光浴しつつボンヤリしていると
目の前で併設されたおそば屋さんに続々と地元民が吸い込まれていきます・・・

茂木4ニラ蕎麦

これはアナドレナイのかも、とワタシタチもあとに続きます。
店に入ってみるとなんと満席なのでした。
手臼挽き地粉、手打ちそばとありました、期待が膨らみます・笑
栃木の蕎麦食い御用達の「ニラ蕎麦」を頂きました。
「旨い!!」清水を食べるような爽やかな蕎麦にニラの甘味が絡みます。

道の駅の産直野菜売り場では元気に育って旨そうな、しかも安い野菜が並びますが
そこで目を引くのが苺、イチゴ、いちご。
栃木といえば「とちおとめ」そう苺の産地ですね。
朝取り苺が生産者の軽トラから運ばれては売り場に並んでいきます。

茂木5
茂木6

一箱300円~だったり、粒の良いものでも一パック150円~だったりで
目を疑うほどの安さです。ドカッとまとめ買いして苺ジャムでも作りたい所なのですが
日持ちのしない苺ですから断念・・・して買った分だけ口に放り込みます )^o^(
「美味い!!」甘~く上品な酸味が口中に広がります。
美味しくて姿もよくしかも安いのです、あ~ほんと和みます・笑

茂木から少しクルマを走らせると陶芸の里益子があります。

益子

益子に入ると巨大なポンポコたぬきがお出迎えです。
この気取りの無い真性田舎加減がコタエラレマセン・笑
益子でも陶器市の期間はたいへん賑わうそうなのですが今日はただの平日
人もまばらの中、散歩がてら陶器を軽く見て回ります。

茂木駅で地元おばさんに教えてもらった茂木の元城趾、城山公園に上ってみます。
山間川沿いに開けた茂木、その小さな町が一望出来ました。

茂木7

自称田舎マニアのワタシタチも大満足。
企業協賛の一大イベントや大リゾート開発や観光地集中型の旅のカタチも
もうこの時代、そろそろ終わろうとしています。

これからはこの茂木のような実のある各地の田舎が日本の財産です。
そんな時代に入りつつあるように思うのです。

日光東照宮でこの旅を終わらせずここまで来て本当に良かった
そんなことを思いつつ帰路につきました・笑

(写真/LUMIX G1/G VARIO 14-45mm)
[ 2010/06/16 ] | コメント(0)

天幕de小旅・番外編・素晴らしきかな東照宮 

東照宮三猿
いわずもがなの三猿「見ざる聞かざる言わざる」ですな

奥日光には幾度となく訪れ、様々な季節の自然を楽しませてもらってきましたが
いつだって観光名所にほとんど興味がわかないワタシですので
かの有名な日光東照宮に行ったのはそれこそ小学生の修学旅行1度きりのみ。

日光といえば東照宮、天下の世界遺産指定でさらにハクがついた様子。
今見たらどう映るのだろうか、そんな興味から奥日光の山を下り出かけてみました。

さすがは天下の東照宮、すさまじい人の波、団体個人外国人近隣遠方さまざまですが
すでに入場口で圧倒されているワタシタチなのです。

東照宮陽明門
かの有名な陽明門、1日中ながめていても飽きないので-日暮らし門-とも呼ばれる

東照宮、江戸時代を形作った徳川家康を神格化し東照大権現として祀る神社ですな。
さて入場しましょうね・・・拝観料1300円・・・たっ高い。
東照宮と日光二荒山神社と輪王寺の近隣3寺社抱き合わせ入館料のようです。
(二社一寺共通拝観券1000円+窓口で勝手に付けてくれた宝仏殿代300円)

すでにこの時点で--これは怪しい--とワタシタチ怪訝顔
どうも違った期待が膨らんできます・笑

東照宮陽明門2
陽明門細部です、素晴らしい彫刻。他にも技巧彫刻が各所ちりばめられています

徳川の威光というだけあって贅と技巧を凝らした建造物が立ち並びます。
世界中どの時代でも権力者がはげしく見栄っ張りで派手好きというのは世の常
ご多分に漏れず大上段から金銀を多用した精細な彫刻群が威光を振りかざしてきます。
きっと徳川の偉大さを永遠に遺憾なく伝えることが使命なのでしょう。

東照宮グッズ販売1
社内各所で御利益グッズ販売、ドンドン売れてマス

3寺社廻り、順路をたどるとポイントポイントの見どころには
宮司や巫女や坊さんらしき姿をした方々が待ち構え、解説が入ります。

おお~、またこれは親切な。と聞いていると・・・
毎度必ず終わりには商売がはじまるのです。
「霊験あらたかな~」で切り出し「ここでしか手に入らない」が決め文句
「1年で返さなくてもいいんですよ、こちらは特別です、一生使えるんです」
などと皆さん同じような商売文句デス。

その先の狭い通路にはお札やお守り数珠など、グッズの並ぶお店が立ちふさがります。
そこでも宮司や巫女や坊さんの姿をした人が「御利益がぁ~」と声を張っています。

目の前で沢山の人がこの御利益グッズを購入していたのは言うまでもありません・・・

東照宮グッズ販売2
こんな感じのグッズ販売をいたるところで見ることが出来ます

宗教というものは神道、仏教に限らずキリスト教、イスラム教、ヒンズー教も
みなお布施や喜捨、寄進から成り立ち、経営をしています。
良いとか悪いとかではなく「そういうもの」ですからそれ自体驚くものではありません。
ただ程度の問題はあるかと思うのです、騙すのならばキレイに騙されたいものです。

ここ徳川の威光モニュメントではその集金システムが実にアカラサマ
かえって宗教施設のあり方そのものが解りやすく見えてきます。

東照宮眠り猫500円
天下の見どころ「眠り猫」別料金500円ナリ

入場料1300円もとっておきながら「眠り猫」を見るためにはさらに500円・・・
もうこの辺りで呆れて笑いが込み上げてくるワタシタチなのです。
この日々訪れてくるすさまじい数の人々からこれだけお金を徴収して
いったいどれだけ儲かるのでしょう。

徳川埋蔵金はこんな所にもアリ、ということなのでしょうか。

東照宮ノボリ
「おふだは日本人の心」??いったい誰が決めたのよ

奇妙なノボリがあちこちでハタメキ
意味深な天界だの人界だのと記した看板が目に付きます。

東照宮天界から看板
天界やら人界やらツッコミどころも見どころのひとつ

ちょうど徳川三代将軍家光の像が特別公開されていました
せっかくだからと見に行くとありがたき像の前にはドーンとさい銭箱が鎮座。
おさい銭放り込みつつ沢山の観光客が一心にお祈りをしていました。

いち将軍だった家光は天上界へ上りつめ神様になったようです。

いや家光がここ日光にこの威光モニュメントを作り上げなければ
この辺りは静かなお山のままだったわけです。
それが今やこの繁盛ぶりなのですから神になった三代将軍家光
祈られて当然なのかもしれません。

東照宮家光像公開
世界各地の世界遺産、けっこう訪れるもイイ思いはあまり無し・・・

宗教やその施設を批判するつもりは毛頭ありません。
それどころか旅を続ける間に
世界各地の宗教のあり方を眺め、宗教と密着した土地でも過ごし
人のある基準になる部分を宗教がはっきり示していることも体感しています。

先にも書きましたがどの宗教もお布施や喜捨、寄進から成り立ち経営をしています。
そういうものなのです、ここ東照宮はそのやり方がアカラサマなだけ。
基本的にどこの宗教施設、神社、仏閣、教会だってモスクだって
チベットゴンパだって、ヒンズー寺院もみ~んなそのやり方は同じなのです。
下手におごそかに見せずにアカラサマである東照宮は
とても分かりやすいカタチとも言えます。

インドの神聖な聖地マトゥラーでは
詐偽といえば詐偽のようなシステムが組み上げられて
そのヒンズー集金グループに囲まれ喧嘩をしたこともありましたし
厳しい修行で名がとどろくヒマラヤ山中のチベット寺院ですらあり方は様々。
本物の気配を漂わす寺院もあれば、俗の匂いをプンプン感じる寺院もあるのです。

結局は相対する人の感性次第、各人の見きわめる目が試されているのです。

東照宮修学旅行
世界は玉石混淆、正邪混濁。信じるべきは自分の眼、若人は何を思う

東照宮といえば修学旅行のメッカ、今回も沢山の学生達が来ていました。
これだけ運営システムがアカラサマならば
何人かの子供たちは気付くのではないでしょうか?

宗教にウブでやたらタブー視したがる日本です。
ありがたき宗教ですら正邪混濁であることを知らなくてはイケません
これは逆説的になりますが、学生達にはいい経験となるのではないでしょうか?

久しぶりにどっぷり宗教のもつ毒気にあてられたワタシタチ
ついさっきまでの山の清々した気分さえ吹き飛び、目もうつろ・・・
インド旅でもたびたび味わう混乱の頭痛が押しよせてきます・・・

ワタシタチはもう今後こちらへ入場することは無いかと思いますが・・・
東照宮はあるイミ、ちょっと違ったイミでも必見!・・・オススメなのです。


・帰宅してすぐにニュースがありました(下青字記事をリンク)
 日光東照宮など申告漏れ=3社寺で総額5億円-駐車場収入や数珠販売・国税指摘
 ああやっぱりなぁ~と笑ってテレビを見ているワタシタチだったのですが
 テレビにて解説する宗教評論家なる方が
「宗教法人の場合いろいろと線引きが微妙で・・困惑する寺社もあるのでは・・・」
 とゴニョゴニョ歯切れ悪く口ごもっていました・笑

 先に書いた通りこんな話は東照宮だけではないはず、そういうものなのだとお考えを。

[ 2010/06/14 ] | コメント(2)

天幕de小旅・3 

奥日光の朝霧1

天幕小旅話、もう少し続けてみましょう。
奥日光のイイ所
森歩きをはじめ水辺、湿原、草原とバラエティに富んだ
山散策コースが張りめぐらされているので、気分にまかせてコースを選べること。

ここでは日の出前に毎日きまって朝靄目当てで赤沼や小田代辺りを歩きます。
ベースキャンプの菖蒲ヶ浜からもクルマを使ってほど近く便利です。

モヤモヤでボケボケの靄の中をてくてく進みます
日の出前はまだまだ寒い、外気温3度デス。

奥日光の朝霧2

ワタシは朝靄、朝霧が大好物
なんでもない風景を水墨画にかえてくれるマジックです。
この時期の日の出前時間は早く4時起きはチト辛いものもありますが
それでも楽しみで毎朝いそいそと出かけるのです。

まあそれは自然相手ですから毎日朝靄が出るわけでもありません
今回は1勝3敗、いい朝靄に会えたのは1度きりでした。

奥日光の朝霧3

それでも楽しい朝散歩です。
今日朝靄に会えなければ明日はきっと出るかもな?と
そう期待しながらエイッと滞在を延ばします。
このへん自由旅の気軽な所、海外旅でも国内旅でもスタイルは同じです。

同じ景色でも天候や季節や時間によって様々に見え方を変えてくれます。
いつも記憶に残る景色に会いたいと思いつつ旅をしています。

(写真/LUMIX DMC-G1/G VARIO 14-45mm E-520/SIGMA APO MACRO 150mm F2.8)

[ 2010/06/12 ] | コメント(0)

天幕de小旅・2 

菖蒲ヶ浜キャンプ場1

天幕小旅から戻ってきました。
近ごろは取材地移動のたやすさと装備の簡便さから国内旅は車中泊と決めていましたが
今回は森の空気をじっくり感じましょう、が目的ですから選んだ手段はテント泊。

ロケーション命で今回のベース地に決めたのは菖蒲ヶ浜キャンプ場。
栃木県奥日光は中禅寺湖畔にあるキャンプ場です。
関東圏でロケーションに優れたお気に入りの場所はいくつかすぐ候補に上がりました。
群馬県の野反湖畔、静岡県の達磨山、同じく静岡の大井川上流、福島県の檜原湖畔等々
今までの経験からいずれ劣らぬロケーション大王が並びましたが
今回は相方の「久しぶりに中禅寺湖に行こう\(^-^)/」とのヒトコトで決定・笑
(このあたり長年敬愛する友人のブログでしっかり見抜かれていたようです・笑)

湖畔のテントサイトには手入れの行き届いた木々が立ち並びます。
画面左下に小っちゃく見えるのがワタシタチ数日間のお家。

菖蒲ヶ浜キャンプ場2

このキャンプ場はオートキャンプ不可。
荷物を車止めからリヤカーに載せてせっせと運びます。
これがいいのですなぁ~~
私のキライな巨大な荷物満載のファミリーキャンプ組を見かけません。
デッカイテントに巨大なタープ、台所ごと移動したかのような数々のキッチン装備
発電機を回し、お酒を飲んでみんなで大騒ぎ、果てはカラオケ・・・
そんな方々はここには居られません。
1人用から4人用程度、各人お気に入りの背の低い登山テントが並び
それぞれ静かに火を焚き湯を沸かす今どき珍しいキャンプ場なのです。

こんな感じで野営装備を運ぶためのリヤカーが並びます。

菖蒲ヶ浜キャンプ場3

久しぶりに張るテント、ダンロップV-300。
往年の高所登山にも耐える仕様、こちら実は20年も前に手に入れたテント
まさかこんなに長く使うことになるとは思いもしなかったけどなぁ~
当時購入するときでも高かったんだよなぁ~、たしか5万円強・・・だった。
随分迷ってエイッと手に入れたけど、あれからずっと
どこに行っても頼りになるし、やっぱり流石だなと思う作りだし
もうすでに愛着もタップリあるのでゴザイマス・笑

ここでは湖畔すぐの所にテントを張れるので水の音を聞きながら眠ります。

菖蒲ヶ浜キャンプ場4

振り返ると奥日光の象徴にもなっている男体山が見えます。

早朝はいつも靄が立ちこめて風もなく、そんななか朝日を待ちます。
たまに水鳥がスーっと湖面を渡るだけ、音の無い時間です。
山の冷え込みの中、ゴリゴリ豆を挽いてコーヒーを入れます、イイ香りが漂います。

菖蒲ヶ浜キャンプ場5

滞在中、朝は快晴、たいてい午後には雲が出てきてカミナリ雨
そして夕方にはサーっと明けて、日が差して、その後は星の夜。
そんな毎日のお天気リズム。
大粒のヒョウが降った時にはいくら山の天気といえど閉口しましたが
不安定な山天気のおかげでこんなステキな虹が出たりもします。

菖蒲ヶ浜キャンプ場6

過去にあった中禅寺湖畔のもう一つのキャンプ場
伝説のバックパッカー御用達と言われた千手が浜キャンプ場は閉鎖されてしまいました。
しかしここ菖蒲ヶ浜キャンプ場もパッカーの使用率が高いと言われている場所。

やっぱり滞在中ザック担いだ白人バックパッカー達が隣にテント張ったりしてました・笑
パッカーを自認するワタシタチにはこんなことも嬉しかったりするのデス (^o^)

(写真/LUMIX G1/G VARIO 14-45mm)
[ 2010/06/10 ] | コメント(2)

天幕de小旅・1 

だいぶブログの更新、空いてしまいました。
ワタシタチまだ小旅に出たままなんです。

今回の取材旅は画室から離れられなかった春を取り戻そう
そしてこのところ押入れで眠ったままのテントを使おう
ということで出かけてみました。

久しぶりのテント泊、存分に森を感じられる場所は何処か?
ベースキャンプ地としてナイスロケーションなのは何処か?
そんな場所、今までの天泊経験からいくつか候補が上がるのですが
さてどうする?

ということでロケーション大賞候補に上がった数カ所から
今回は奥日光中禅寺湖湖畔を目指すことになりました。
そう距離も遠からず、ご無沙汰の地ということからなのでした。

例によってモグラのような画室での夜型生活から一変して
日の出前に起き出しては野を歩き回り、そしてまた探索する
そんなきわめて健康的な日々を過ごしおりました。

山中では野と遊ぶに忙しく、電波の入りも悪いため
ブログ記事の更新も諦め、ヤーメタ・笑 となっておりましたが
今は山を下りて来ましたので
iPhone片手に文字入力というワケなのです。
しかしiPhoneのちっちゃい画面とキーボードでは
どうにも筆が進みません・・・ということで
帰宅したのちまた写真を添えてお伝えしたいと思います。

とりあえず快晴あり豪雨カミナリあり
虹やヒョウにアラレに積雪とバラエティーにとんだ天候の中・笑
ひたすら眩しい新緑に囲まれ、シカやキツネに会い
遊ぶ数々の野鳥を眺めつつ、素晴らしい森を歩いたことを
お伝えして今回は筆を置きます。

あと少しだけ栃木の田舎を味わって戻ります。

[ 2010/06/07 ] | コメント(0)