 彩色作品や工作の紹介が続きましたので、今回はモノクロ、「中高生のためのクラス」からデッサンのご紹介です。画用紙に鉛筆という身近な素材で描かれました。 上は高校生の作品で「手と金属のコップを描きましょう」といったお題で描かれました。金属の硬さと柔らかな肌の違いがよく描き分けられていますね。爪や関節などポイントになる所にもよく注意が払われていて、骨格を感じるいいデッサンになっています。 下は中学生の作品、静物デッサンになります。こちらも金属、レンガ、ピンポン球それぞれの重さや触り心地まで伝わってくるようです。明るい所から暗部まで鉛筆で描かれた階調が幅広く描けていて、メリハリの利いた明快なデッサンになりました。 デッサンもこのくらい描けてくると楽しくてしょうがない、といった感じでしょうか。 ところで今回掲載作品の作者は2人とも小学生からアトリエに通って来ていました。小学校の頃は伸び伸び工作や色遊び、等々、自由に楽しんで「ものつくり」に励んでいましたが、だんだん成長するにつれて本人達の意識も高まって来て、今ではこんなにしっかりしたデッサンを描くようになりました。 姪っ子、甥っ子の成長を見ているようで嬉しくなります・笑 今では美術系に進路を取る生徒も出てきています。美術は終着点やきまった答えのない魅力的な世界です。 私達は叔父、叔母気分でずっと応援していますよ・笑
 ここのところ大風が吹いて雨続きでしたがやっとカラリと晴れました。初夏の陽気です、気持ちいいですね。 上の写真は小さくて判り辛いですが青山アトリエから見える景色です。八景島シーパラダイスのピラミッド型屋根が見えます。アトリエでの制作合間に生徒さん達はサーフコースターやブルーフォールなどのアトラクションをぼんやり眺めつつ休憩を取ります。遊び楽しむ人達の歓声までは聞こえてきませんが、なかなか和みます、いい感じです。 下の写真は中学生の作品でまだ未完成、制作途中です。自由に描きましょうといったお題で描かれています。パネルに紙を張り込んで入念に下地を作って、今は丹念に色を重ねては拭き取ったり、たたいたりで作者お気に入りの色合い、質感になるようにじっくり描き進めています。すでに簡単に作ったのではない色の深みや雰囲気が出ていますよね!これから完成へ向けてどうなっていくのか、とっても楽しみです!! 作品づくりはじっくりと納得するまでやらないといいものは出てきません。実に悠長で気の長い話ですがそういうものなのですね。 今は小中学校でも美術の時間はどんどん減っていると聞きます。たしかに美術は点数や優劣の付けにくい教科ですが反面たくさんの大切なものをつかめる時間でもあると思います。学校の少ない美術の時間では要領よく形に出来る子供が評価されていると思うのですが、それではゆっくりの子は悲しくなりますね。 早くなくっていいんですよ、自分のペースでいいんですよ、回り道して初めてわかることも多いんです、失敗だってオーケーです。楽しみつつチャレンジ、チャレンジ!!ですね。
 いきなりサッカーの話ですが、先日あったヨーロッパチャンピョンズカップ決勝戦、プレミアリーグ同士の対決となりましたが名勝負でした!!いいもの見させてもらいました!全てにおいてレベルが極めて高く至高のプロを感じさせました。比べてはいけないと思いますが今日の日本代表戦は(対コートジボワール)、かな~りまだまだでしたね・・・ 今回は中高生のためのクラスからの作品紹介です。上の作品はお気に入りの小物を描きましょうというお題で下の作品はタマゴの殻を素材に作られた工作になります。 上はワンちゃんのぬいぐるみを丹念に描いた作品です。布地の絵柄までをくまなく写し取っています。色鉛筆での彩色もとても丁寧に描かれて、描いた作者のモチーフに対する愛情がよく伝わってきます。背景を描かないことでより描写の美しさが際立ちました! 下の作品、タマゴの殻がこんなにカワイイお人形になりました。和紙を貼った着物もオシャレですね、それぞれ違ったヘアースタイルには毛糸を張りました。なにより微妙に違うほほえみを見せる表情が印象的です。こちらまで幸せな気分になります・笑 愛すべき小物といった感じの2点ですがどちらも世界中でただ一点のみの思いの詰まった作品です。作られた日付をどこかに書いて大切にしてほしいと思います。きっとのちのちに作品を見た時、その頃の思い出や記憶が「ぱぁーっ」とよみがえるのではないかと思います。
 本来のアトリエ記事に戻りました・笑 大人のためのクラスから完成作品2点をご紹介いたします。どちらの作品も「自由に描きましょう」というお題で描かれました。 上の作品は入念に下地を作られた上に下図を転写してアクリル絵の具、顔彩を主に使って描かれました。画像ではなかなか伝わりきれませんが、ねこの毛足まで一本一本描いてあります。背景は平面図形化されて野の花がたくさん咲いています。絵の表現ならではの楽しさ、描ききった魅力があふれていますね!! 下の作品は愛らしい子犬の表情がとても印象的です。小鳥がそっと寄り添うアイディアも雰囲気がでています、背景は主題のワンちゃんを邪魔しないように薄塗りで描き、ぼかし、溜塗りの技法が使われています。じっと見つめて来る目が愛くるしいです!!画材は主に顔彩とポスターカラーを使って描かれました。 どちらの作品も身近な生き物に対する愛情が伝わって来る、とても完成度の高い作品だと思います。それにしても同じように生き物を題材としていても、それが作品になるとそれぞれの個性が表れて来て、こんなにも違った、それぞれの魅力が出て来てしまうところが驚きですよね!このあたりが絵の魅力であって良いところのひとつだと思っています。
 暑い暑すぎる南アジアや東南アジアを旅するときに大事な水分補給、現地の水事情はあまり良いとは言えませんので手に入れられる場所ではミネラルウォーターにお世話になります。暑期の場所を訪れたりすると1日に数本消費するくらいですからもう大変な必需品ですね。 まずキャップが開封されていないか、きちんと閉まっているかよく確認して入手します。またよく冷えていることも重要で、この頃は冷蔵庫を備えた店も多くなりましたのでまず「スペッシャル・コールドブォトル・プリーズ!」とひと声かけます。ニカッと笑った店主が自慢げにこれでどうだと「凍り切ったボトル」を渡してくれたらしめたものです、長時間冷たい水にありつけますし、氷枕にもなり便利です。 バックパッカー旅を始めた頃は粋がっていてどこでも生水を口にしていましたが、何度か痛い目にあって今では手に入るところではミネラルウォーターに頼ることにしています。でも少し奥地に入ったり山に入ったりすると手に入らないことも多く、そんな時には現地の方が口にしている水を飲むことになります。素焼きの瓶に入った水は瓶からしみ出す水を利用した気化熱冷却でヒンヤリとして美味しいものです。 ヒマラヤやカラコルムの山では美しい清流も多く見かけますが、日本の山登りの時と違い汗は流しても口にすることはありません。ヤギやヒツジなどの家畜が多く肝炎感染の恐れがあるとされています。場所によって鉱物や雲母を多量に含んだ水にも出会います。そんな水でシャワーを浴びると全身がキラキラに輝きます・笑 そうやってだんだん土地に染まっていきます・笑 日本に戻ると水道はもとより各地に湧き水があり渓流のお水もグビグビ口にすることが出来て幸せです。「類い希なお水の清い土地だなぁ」といつも思うことになります。
 管理サーバーの不具合も治まったのでしょうか?今は画像もすべて表示されているようですね。 これからどれだけ安定していくのかよくわかりませんが、まあ大丈夫なのでしょう。 写真はガンジス川で遊ぶ子供たち、通称ガンガーは信仰、聖地、沐浴などで名の知れた川で ヒマラヤの源流からベンガル湾までとうとうと流れています。聖地として最も重要とされているのがバラナシですが他にも巡礼者が沐浴すべき土地は多くあります。「流れていないものは何もない」と称される聖なる川です。 よく知られた話ですが沐浴し祈りを捧げる多くの人がいると思えば洗濯するヒト、歯磨きするヒト、体を洗うヒト、ひたすら泳ぐヒト、写真のように遊ぶ子供などもうそれぞれ。 聖地という神妙な響きからはちょっと面食らうような勝手気ままな景色が広がります。 傍観者である旅人には「ああ、これが聖地なんだな」とそのままを納得することになります。 毎日同じようにくり返されるそんなのどかとも映る景色をたらり眺めていると、なんとなくここは「生きるものと死にゆくもの」が交錯する場所、そんなふうにだんだん思えてきます。 絵画教室のブログなのか旅のブログなのか、はたまた日常の紹介か、なんだかさっぱり判らなくなってきていますが、どこに向かっていくのか「わからない」というのも面白そうです・笑 ということでおもむくままに書き進めてみちゃいますね・笑
現在ブログ管理元で不具合が発生しているようです。 画像がすべて、もしくは部分的に表示できない状態なようです。 せっかく「青山アトリエのブログ」にお越しいただいても 画像無しではなにがなんだか??ですよね。 申し訳ない気持ちになります・・・ 管理元不具合はいまだ断続的に続いているようですので 完全に復旧しましたら更新再開したいと思います。 今後ともどうぞよろしくおねがいします。
 せっかくアトリエの作品紹介が続いていたのにコロッと旅ネタです。まただいぶ古いポジフィルムからスキャナーを通した写真になります。 場所はまたカルカッタ(現在コルカタ)で安宿通りとして知られるサダルストリート。その入り口付近に鎮座するインド博物館前を行くポーターです。(インド最古の由緒ある博物館でじっくり見たら2日はかかる規模です!) カルカッタの以前書いたホテルパラゴンにてグングン上がる気温に耐えて(もちろん冷房は無し)力なくだらりとしている時にふと思い立つと博物館に出掛けます。石作りの立派な建物の中は冷房は無くとも若干ヒヤリと感じるのが大きな理由です・笑 長大な歴史を持つインドですので収集物も膨大で必見アイテムはたまたお宝も山ほどあるようなのですが熱さにやられすでにインドペースに巻き込まれた頭には残念ながらほとんど刻み込まれていません。(何回行ってもこの調子・・・) そんな中博物館の上階に上がるとでっかい蚊とハエの模型が出てきます。その模型の迫力はすさまじく、他の数々のお宝に勝る勢いで鎮座しています。いかにも伝染病の驚異を象徴したような姿の前に立つとちょっと神妙な気分に・・・笑えるような笑えない話ですね。 カルカッタは他にも旅人の間ではほぼヒンズー国家であるインドでビーフステーキが食べられたり、小さいながらも華僑街があって中華が食べられたりとスパイス責めにやられた長旅クン達がこの街をめざす特徴もそなえています・そんな話もまたいつか、ですね。
 今回は大人のためのクラスからの作品を紹介いたしましょう。パステルで描かれて、2作品とも同じ作者になります。 上の絵はまったく自由なイメージで描きましょうというお題で、下の絵は静物のモチーフを組んで描かれました。 自由な色使い、スピーディーな描画タッチ、ダイナミックな構成となかなかに達者ではありませんか!どうですか?いいでしょう! これだけ自由闊達な作画も今までの地道な基礎作りがあってこそ、なんです。わき出るイメージを画面に定着させる、これが絵を描く醍醐味なのですが、今回ご紹介した作品の作者はイメージされたものを躊躇なくどんどん形にされていきます。下の作品のビンが傾いている??いいんです!いいのですよ。画面の中で十分バランスが取れているように感じますから。 基礎のデッサンを重ねるのはその後自分独自の作画をするときに自由を得るためで、描くということはまるっきり気ままにやりたい放題描けばいいんだと思っています。描く人の数だけ絵には個性が出てきますし、描き方、技法もそれぞれ好みの方法で「えいやっ!」とやり切ってしまえばいいのだと思います。 「えっ、それじゃ、絵画教室も先生も必要ないって??」 まあそんなかたいこと言わずにたまには口を出させてください、ね・笑
 今回は大人のためのクラスで描かれた作品をご紹介いたしましょう。 作品はチューリップをモチーフとした彩色素描になります。画用紙に鉛筆でデッサンを取ったのちに、水彩絵の具(顔彩)で色をつけました。 しっかりと力強く描かれたデッサンにコクのある色調で塗り重ねて、チューリップの葉の厚みやねじれが表現され、花の赤色も柔らかく描けています。葉の重なり部分など複雑なのですがよく観ることが出来ました! 描く基本はよく観察して感じることです。ひたすら観ること、発見することだと思います。 とくに自然物を相手にしてじっくり描くことで力がつくでしょう。描くあいてを決めたら先入観を持たずに初めて見るモノのようにくまなく観てみましょう、「こうなっていたのかー」「面白い色だなぁ~」呟きながら観てみましょう。経験を積むときっと見えてくるモノの幅が広がってくることでしょう。自然物には一定の規則がありますが、同じモノはふたつとありません、見慣れたモノでも「なるほどなぁ~、ほほーっ」と驚きを持って見てみましょう。 きっと描くことがどんどん楽しくなってくると思います。 今まで見えていなかったモノが見えてくるようになると思います。
 前回に引き続きで写真はバラナシ、インドです。朝の穏やかなヒカリがだんだん凶暴さを増して、もうすでに灼熱の時間に差しかかろうかといったところでしょうか。 乾期(暑期)このあたりでは気温40度は軽く超えて場合によっては50度に迫る勢いです。こうなるとたまりません!旅人はもちろん現地の方も路地や木陰に入ってやり過ごすしかなくなります。熱さで思考もとろけかかってお日様から逃げている時間は、ボンヤリ現地の方とのコミュニケーションです。拙い語学力ですから会話になっているのは良くて2割程度、でもお互いボンヤリですからそんなもので良いのでしょう・笑 話は大変たわいもなく「おじさんの愚痴」「若者の恋話」「つまらない儲け話」などを主に聞く事になるのですがボンヤリの時間にはうってつけなのですね! バックパッカー旅をはじめた当初から一眼レフを持ち写真を撮っていました。当時は大仰なカメラを持ち歩く人も少なく(バックパッカー強者伝ではカメラなど持たずに目にしたものは心に刻み込め!!というのが主流だった気がします)盗難に気を使いながらポジフィルムに一枚一枚焼き付けていました。電源確保や機材の信頼性からデジタル移行には躊躇しましたが、今ではすべてデジカメです。 もうフィルムの管理にも気を使うことなく、枚数も気にせず気ままにシャッターが切れるようになりました。デジカメの性能も驚異的に上がり気に入っていますが、銀塩フィルムカメラの写りすぎない絵、また一発勝負の緊張感もよかったんだナ、と思ったりもしています。
 話はまたいきなりアジアへ飛びます・笑 写真はバラナシの路地、インドです。 バラナシは俗に言うインドらしさ?と呼ばれているものを凝縮したような所。ヒンズー教、シバ派で最も重要な聖地の1つとなっています。 正と邪、美と醜、哀と喜等々相反するものの渾然一体がドッと固まって見えてくる町で、SF映画で描くネオクラッシックな未来を何故か思わせる、迷路のように入り組んだ細い路地。そこにはヒトのみならず牛、猿、犬、ネコ、ネズミ、トリ、聖人とこれまたごちゃごちゃになって過ごしていて、次の路地を曲がると今度は何が待っているのか!?と考え込んでしまうワンダーランドでもあります。 とても書ききれませんがなかなか強烈な街でこの地に長居を決め込む旅人と早々に立ち去る旅人、真っ二つに分かれるようです。ゴミが散乱して風に舞う路地から視線をずらすと花の添えられた火の灯る祭壇が目に入る、不思議とお花の似合う街にも感じます。バラナシの路地は光がなんとも言えずいいんですよね、特に朝の薄暗い路地に淡い全方向的なヒカリが差し込む時間、チャイを片手にぼんやり眺める。 いいんですよね。
 やっと青山アトリエブログの本来の記事ですね・笑 アトリエの子供クラス作品をご紹介いたしましょう。 上の作品はキャンバスボードにデコボコの下地を作って「好きな動物を描きましょう」といったお題で描かれました。とても元気で伸び伸びとしていて、森の中の活気がワイワイと伝わってくるようです。 下の作品は「スニーカーを題材にして自由に描きましょう」といったお題です。背景の色合いがとても美しく、パッチワークキルトのようにしっかりと描かれて、よく観るといろいろなもの達がひそんでいます。楽しいですね! 小学校二年生と四年生の作品になります。じっくりと粘り強く描かれた作品、本人達も完成までこぎつけた喜びがひとしおでしょう、今の年齢でしか描けないみずみずしさが溢れていると思います!楽しく熱中して描けたらそれが一番!
 春は少し目を離すと植物がすごいことになります。出かける前に咲き始めたクレマチス君が全開です・笑 まだ堅いつぼみだったシャクヤクさんもボンボン咲いて雨に打たれてこうべを垂れていました。(さっそくテキトウ生け花に) ついこのあいだまで枯れ枝にしか見えなかったクレマチス君がニョキニョキ伸びて満開!地下茎のみで姿もなかったシャクヤクさんもワッサワサでまだまだ花をつけそうです。嬉しくなります。 この数日は低気温でおとなしくしていますが日差しが戻れば植えたもの、蒔いたもの、覚えもないのに出てきたもの、どの子も手に負えないほど伸びてくるでしょう! 剪定バサミ片手に花殻摘みながらお爺さんの気分でひと廻り、日々の変化を見ながら葉っぱを裏返して昆虫の成長観察もついでにネ。 楽しいものです・笑
 束の間の画室脱出から戻って来ました。 木曽川、飛騨川、長良川と清流を眺め、 中央アルプス、北アルプス、南アルプスと残雪がいい感じで残る山々を眺めて来ました。 このところの国内旅ではお城や城跡に立ち寄るようになっています。だんだん数を見てくると、好みの城がわかってきたように思います。ほとんどのお城は焼失再建ものなのですが、再建でもコンクリート仕様はどうしても情緒に欠けます・・・ 木造再建でも再建時施工者の志や職人技の差によってずいぶん佇まいに差が出てくるように思います。 写真上は犬山城、愛知県犬山市の城でこじんまりしながらも木曽川を見下ろし眺めよしで、当時から現存する天守は簡素ながらに味わいがあります。天守国宝指定です。 中写真は郡上八幡城。長良川沿いの美しい町郡上八幡の山に囲まれた町並みを気分よく見渡すことが出来ます。木造再建城としては最古、いい雰囲気です。ただ内部の造り込みはやや甘く当時へ思いを馳せるには臨場感が足りないかもしれません。 下写真は松本城。長野県松本市、言わずと知れた安曇野の観光名所です。渋く燻したような黒基調の姿からか市民からは烏城(からすじょう)と呼ばれ親しまれているようです。威風堂々とした立ち姿、また内部も当時をしのばせる雰囲気が大いに感じられます。国宝指定もふむふむ納得です。 さまざまなお城は個性豊かで当時の権力者の意向や趣味、職人の超絶技がありありと見て取れて楽しいものですが、そもそもは軍事的な砦。権力争い、領土争いとそれぞれのお城にある説明書きからくり返し読まされることになります。そんな権力者のあり方を考えると、なんだか現代でもまるで変わりがないのだなぁと切なくさせられます。 黒澤映画の「羅生門」「蜘蛛の巣城」あたりを見直したくなります。 ということで、少々出掛けて自然にふれてエネルギー充填オーケーなはず! また籠もって制作に向かわないと、ですね!
 名古屋で開かれた個展を終えてそのまま残雪の山を眺めつつ取材と称して車旅を続けています。 久しぶりの画室脱出でいい感じです。ゴールデンウィーク終了後で道も快調ですし、なにより新緑まぶしく、標高を上げ下げしていますので桜満開あり、花桃満開あり、梅の季節も藤の季節もあり、はたまたいまだ春待ちの所もありで沢山の春を様々な春を満喫しています。 久しぶりに郡上八幡を訪れてみました。いいところですね~、町の規模もこじんまりで丁度良く、落ち着き加減といい、ぶらぶら歩いて心休まる城下町ですね。小京都と呼ばれるところは数多くありますが、やっぱりお気に入りだナ、と再確認です。 郡上八幡に限らず水の清さが心に残ります。よい水のあるところはよい所、国内旅ではいつも思うことで、これハズレ無しです・笑 山も残雪加減がちょうど良く、雪形が出て来た山のたよりで田植えがはじまり水の張られた水田は里山を映し、カエルの大合唱あり、カゲロウの乱舞あり、ナミアゲハがひらめき、クマンバチは大きな羽音を立てて花巡りに忙しく、そんな様をながめては妙に納得しています。 帰ればまた画室籠もりが続きますのでここはひとつ満喫しなくてはいけません。 ということであと少しうろつきたいと思います・笑
 クレマチスが咲き始めました。とても元気でつぼみも沢山付いています。いい感じです。 マツムシソウは山で見ると格別ですがお庭でもなかなかです。 チューリップも色とりどり競うように咲いています。 ミヤマオダマキソウは形も面白いし色合いやたたずまいの渋さがいいですね。パンジーにいたっては「僕達まだまだ元気だもん!!」とばかりに花期もだんだん終わりですがすごい勢いです。がんばってます・笑 春は土をほっくり返したり、種まきしたりで土いじりの季節です。庭に種はまいてもいわゆるガーデニング屋さんではなく単なる観察が面白くて植えている観察屋さんらしくテキトウに生えています。元気に育ってまたいろいろな姿を見せてくれればいいんです。集まってくる虫や鳥たちも含めて恰好の観察対象なのです! いつもアトリエでの制作に疲れるとお庭に逃げてはちょっと土いじり、「あれ?この虫はなんだっけ?」と図鑑とにらめっこ。精神衛生上大事な時間と勝手に思い込んでおります・笑 これから名古屋で開催中の展覧会に出掛けます。会期後、残雪の山取材の予定ですから車で出ます。今は黄金週間・・・渋滞ヒドイだろうなぁ~、とほほです。 しかもガソリン代!!!どうなっとんですか!!! さらにトホホです・・・
 脱線第3弾です・笑 また古いリバーサルフィルムからおこした写真になります。 雨期のカルカッタ(現在はコルカタに地名変更)インドです。もう10数年前になります。 当時世界を旅するバックパッカーの間でもなかなかのインパクトを誇った有名な街でした。特にスコールが始まり雨期に入ると異様に湿気が上がり気温もインドらしく高温で、治水のなっていない安宿街(サダルストリート)は半万年洪水状態。培養液と化した溢れた水から「ふつふつと」アブクが立ち上がり病の温床となります。この時期は伝染病が蔓延します。 下の写真奥の突き当たりがカルカッタの常宿としていた「ホテルパラゴン」当時バックパッカー間ではもっとも有名な宿の1つだったかと思います。消毒薬をばらまいたニオイが充満し、部屋は窓があればいい方で牢獄のよう、そこでは各国の旅人が集い夜な夜なまだ見果てぬ土地や出来事について尽きぬ話が熱く語りくり返されていました。 Hパラゴンでは病に伏して旅を断念する者、活動資金が底をつきヨーロッパに働きに出る者、アジア縦断でバングラディッシュへ旅立つ者、チベットへ向かう者、インドに完全に負けた者、逆に大いに謳歌する者、本当に多種多様でそれぞれでした。 当然ワタシも相当なインパクトをこの街で受けてHパラゴンでしばし回復を待ち、次の土地「聖地プリー」へと旅立ちました。 夢のように感じます。 昔話ですね・笑
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