 今回は大人のためのクラスから完成作品2点をお届けします。アジサイや青い琉球ガラスがモチーフですので今の季節にぴったりですね! 左のアジサイは大変繊細な作品です。構図は中央に一本のアジサイとシンプル、彩色は透明水彩絵具でごく薄塗り、背景は水をタップリ使って絵の具を流し込んで淡く微妙な色合いのグラデーション。細かい花の部分までたらし込みを使って柔らかく繊細な表現がされています。モチーフのアジサイと梅雨時の今の季節と水を味方にした水分を感じる描画方法がよくマッチしている優しい味わいの作品になりました。 右のガラス器が描かれた作品はソフトパステルで描かれました。琉球ガラスそのものの重厚な質感に負けないくらいに何度も色を重ねて深い色味が表現されています。見えているそのものの色に寄らずに自由に彩色されているところが絵の醍醐味ですね。色使いを自由に感性のおもむくまま描く作品を続けていくと、この先自分ならではの「色」が見つけられるかもしれませんね。 お二方とも独自かつ好みの描画世界に入っていますが、今までやってきた基礎力が生かされているのが作品からよく見てとれます、たくさん描いてきたスケッチのたまものですね!! ところでここのところ生活時間帯を大いに狂わせてくれたユーロ2008も29日でついにファイナルを迎えます。ドイツ対スペインと最高のマッチメイク!!決勝は凡戦になるセオリーを塗り替えてくれそうな対戦、心地よくもうひと酔いさせてもらえそうです・笑
 旅ネタです。前々回紹介のインド最南端カニャクマリでのサンセットタイムになります。大陸先端の砂浜では各地から訪れている人々が固唾を呑んで夕日を見守っています。ここでは日の出と日の入りが最大のイベント、夕日でも大変な人が集まるのですが朝日になるとさらに凄い人波です。こちらの宿では早朝まだほの暗い時間に係のものが日の出を知らせに大きな声を張り上げて廻ってきます、目覚めのお茶にチャイ屋(インドのお茶)も同時に声を張り上げ忙しそうです。そしてみな起き出して、海岸までぞろぞろと出掛けていきます。海岸では沐浴し祈りを捧げます。聖地ですので集まった方々は巡礼者と呼べると思いますが、以前紹介した大聖地バラナシなどと比べるとどこかのどかでタップリとした時間が流れています。北インドと南インドではまったく様子が変わるのもオモシロイですね。 旅中さまざまな場所で夕日を見ます。勝手に決めた秘密のサンセットポイントも今では沢山ありますが、その中でもこちらは確実にランキング上位に入ってきます。西海岸沿いのコバーラムビーチやゴアからの夕日もその名が知られていますが、ここカニャクマリではローカルな門前町や出店の雰囲気もいいですし、なにより見知らぬ巡礼者や旅人大勢と共に太陽を追い、見届けた後のなんとも言えない充実感が感じられます。太陽が沈むだけと言ったらそれまでのことですがドキドキワクワクを子供の様にみんなで共有して「静かなお祭り」のようなのです。 太陽のイベントが終わると薄暗い参道が電球に照らされていい雰囲気で旅人を待っています。 そして「ああいい1日だった」と余韻を噛みしめつつ帰っていきます。 カニャクマリでは町そのものが日の出日の入りを引き立て、最高に盛り上げてくれる装置のようにも思えてきます。ここでは見慣れたお馴染みの自然現象が特別なアトラクションのように印象に残ります。そんなセッティングの妙に出会うと嬉しくなります。 TV「世界の車窓から」もローカル線で最南端をめざしている様子ですね、毎日楽しみです・笑
 ユーロ2008(欧州選手権)の素晴らしいプレーを見ているとどうしても我らが日本代表の試合はまだまだ悲しいレベルに見えてしまいます。サッカーが完全に文化として位置する南米や欧州とまだまだ比べてはイケナイのでしょうがどうもスカッとしません。まあいつの頃からか「サッカー協会側に立ってどんなことになろうとも日本のサッカー振興を応援する」と決めてしまっていますので、ガマンガマンで代表には声援を送って行かねばなりませんが・笑 オシムさんが倒れていなかったら・・・まだまだ未完成でしたが今まで見たことのない美しさの片鱗を見せてくれていただけに残念です。 ところで先日記事でも紹介した月下美人、咲いてしまいました。久しぶりにアトリエを出て夏に行われる湘南の絵描きさん達展「漣の会」の会合に出掛けたのですが、終電で帰りバタッと寝てしまい翌朝にはご覧の通りで咲き終わっていました。毎日つぼみを見て開花を予感していただけに残念でした。しかも大雨に当たって9つあった次の花芽のうち3つが落ちてしまいました。まあ久しぶりに仲間達と会い、楽しくお酒も飲めましたから「しょうがない」としましょう。 でも残り6つの花芽はご覧のような状態で順調に大きくなっています\(^O^)/ 夢の9連咲きはかないませんでしたが、6連咲き!!見てみたい!モチーフにと狙っているかたわらの絵描きさんもどうやら鼻息が荒い様子です・笑
 お話はまた旅ものに飛びました。この頃のように夏を感じさせるような気温になってくるとどうも血が騒いで来てもうダメ、体が覚えているんですね。半袖半パンになり蚊に刺されるようになりブーゲンビレアの朱色が鮮やかになってくるとバックパックにとりあえず荷物を詰め込んで飛び出したくなります!!全て放っぽり出したい衝動がムクムクと、いけない兆候です・笑 写真はインド亜大陸最南端の聖地カニャクマリのお嬢さん、姉妹なのかな? カニャクマリはベンガル湾、インド洋、アラビア海が交わり太陽は海から上がり海に沈みます。特に朝日は荘厳で巡礼者は大陸突端に集まり沐浴し手を合わせます。ちょうどTVの「世界の車窓から」が南インドを走っていて、これからカニャクマリにも向かいそうですね。 カニャクマリでの散歩は漁村を歩きます。ヒンズーの聖地なのですが、漁村にはきびしいアンダーカーストの位置から逃れるようにキリスト教に改宗した方達が多く住まいます。きびしくも貧しい地域なのでしょうが最南端の太陽の下人々はたくましく明るく目に映ります。歩けばいつでも大勢の子供たちに囲まれます、みんな異国人に興味津々、生き生きと楽しそう! そんな中毎日同じ所をすとすと散歩しているうちに自分の中で何かが溶けていくんですね。日本でのことはもうすでに遠くなり、凝り固まって重くなっていた背中がふっと軽くなる感じが、平穏な気分が、そこからまた沸々と何かが湧き上がってくる高揚感。錯覚だよと言われればそれまでですが、この感覚を取り戻しにバックパッカー旅に出掛けている気がします。 ああ底抜けのこんな笑顔を我に映しに出掛けたい!!
 ユリの季節です、我が家でもボンボン咲いて華やかです。写真のユリはご近所から球根のお裾分けをしていただきました。普通種のスカシユリかと思うのですがそれにしても巨大な花をつけました。球根いただいて3年、2度目の開花です、球根が充実してきたのか野性味あふれる力業、この咲きっぷりです。月下美人も花芽がこんな状態になりました、あと数日で開花スタートでしょう。こちらもご近所から元株をいただきました。我が家に来て3年目の開花期になりますが株も大きくなって昨年は一夜に4連開花というプレゼントを見させてくれました。見ると今年は写真上部にあるような小さな花芽が今のところ9芽同時進行!このままストレス無く大きく育てば凄い事になりそう、見てみたいぞ神秘の一夜巨大輪同時開花9輪!!開花時は部屋に入れて一晩観察スケッチ、充満する香りでクラクラしたいです・笑 いただきものを育てることの多い我が家ですが今回の2種は同じ方からのご厚意、絵描きさんを理解してくださる方で「モチーフにどうぞ」と。アリガタイコトです、ウチの園芸お師匠さんでもあるんですよ。いつもお世話になってます m(__)m 下写真は子カマキリ。我が家周辺の昆虫界食物連鎖の頂に立つ猛者ですが、まだ左写真で3センチ弱右写真は1、5センチ、大変カワユイです。が、小さくとも猛者、すでに親カマキリと同様の威嚇姿勢で立ち向かってきます!今は葉っぱをかき分けると沢山見つけられますが秋までに成熟出来る個体は少ないのでしょう。この強者にしても危険がいっぱい、すでに蜘蛛の巣にひっ絡まっている子もすぐ脇にいました。 小さな庭で生きるか死ぬかの生物宇宙が日々繰り広げられているんですね、リアルです。 フムフムと定点観察を終えるとアトリエでちっとも進まない作品にまた向かいます。
 今回の更新は先日アトリエで描かれました大人のためのクラスから水彩画2点の紹介です。パネルに画用紙を張り込んで、あらかじめたっぷりと水を含ませた水彩絵の具でにじみを生かした背景を作っておいて、そこに季節の切り花を描きました。あっさりしつつも味わいのある水彩画ならではの表現です。お二人共によく対象を観察しつつ薄塗りで絵の具を重ねてさわやかな仕上がりになりました。軽めの額を着せて、お部屋に飾れば初夏の彩りです。ぜひ楽しんでください。 「偶然を生かす」これキーワードですね、よく対象を観ることは大切なことですが、そっくりにしようと思い過ぎてもいけません。せっかくの粒子の細かい水彩絵の具です、お水を味方に出来れば素敵なにじみやぼかしもいい感じになります。失敗してなんぼです、数打ちゃ当たる程度の気分で絵の具を水にたっぷり溶かして「エイッ!」これですね・笑 「集中しつつも投げやりなほどに思い切りよく、くよくよせずに少々自画自賛」描く心得です。
 さて久しぶりに脱線続きの記事からアトリエの話に戻しましょう。今回は大人のためのクラスから2点の作品紹介です。 (作品画像クリックで少々拡大します) 上の作品は「自由に描きましょう」といったお題で描かれました。作者お気に入りである欧州の味わい多きミニチュアモデルがモチーフです。大変完成度が高く見応えある作品で、近くで観ても楽しめます。落ち葉を配して構図に変化とまとまりが生まれています。なによりモチーフが旅先での思い入れ多き品、その品自体魅力的なのですが作品にしてみるとさらに愛着や思い出がたっぷり込められているように感じられてきます。 下の作品はゼラニウムのスケッチですね、こちらは青山アトリエの時間に描かれたものではないんです。アトリエでは宿題など出したりしないのですが、多くの生徒さんが「家で描きました」と作品持参で登場して下さいます。 頭が下がります。日常諸々忙しいでしょうに「描くのが楽しい」と言って下さいます!! ありがたい話です。 こちらのゼラニウムのスケッチにしてもよく描かれていますよ、写真の解像度を落としていますので伝わりにくいかも知れませんが枝ぶり花付きなどよく観察されていて、ちょっと描いて出来上がる作品ではないのが伝わってきます。 「ものを作るって絵を描くのって本当に楽しいことなんですよ」シンプルですが私達がいつも伝えたいことなんです。技法や技術はそのベースの上にあってほしいな、といつも思います。
 梅雨の晴れ間が少しのぞいたかと思ったらまた雨続きです。入梅も早めでしたし今年の梅雨は気合いが入っていそうです。今回は雨の似合うモノ達ということで。 左写真2枚はツユクサの一種ですね、咲き乱れていますがよく観るとしべがとっても繊細。朝露で花に水玉がお似合いです。白いツユクサ?はて名前は?と調べてみるとブライダル・べール・・・花嫁のベール??凄い名前です・笑 右上はお馴染みアジサイ、今年も咲き始めましたね!梅雨時の代表花ですね、アジサイは咲き始め、色が淡い時がイイです。 ふと見ると子ガエルが足元のプランターに、まだ体長2センチ弱でしょうか。すぐ近所の小さな小さな池が繁殖地になっていて、卵から観察していますので実はとっても愛着があります。早春にはカエル合戦なる風流を見せてくれたりもします、数年後成体になると必ずもとの繁殖地までせっせと戻って来るので「必ずカエル」「福蛙」とも呼ばれるそうです。 ガンバレカエル君!大きくなってまた池に戻ってくるのだぞ!!
 梅雨空が続いていますが昨日は晴れて汗ばむ陽気でした。絵描きさん、特に日本画の技法で描く人はアトリエ内での作業になりますから基本インドア人なんですね、ですから雨続きの梅雨時はかえって観念して制作に専念するワケです。 なんですが根っからワタシはアウトドア志向でありまして制作でアトリエ籠もりっきりになるとクサクサしてきてもうダメ、絵描きさんに向いてないなぁ~と思いつつ画面に向かうわけです。アトリエでは仕上がらない作品が並んで悶々とした空気が充満、すかさず外へと逃げるワケですね・笑 今どきは外に一歩出るだけでオモシロイです。植物達は毎日姿が変わっていくのがわかるほど生き生きと元気、晴れ間を喜ぶ昆虫たちもみんな元気!! 写真は上がミツバの花に停まるホソヒラタアブ。1センチ弱の小さなアブですがホバリングしながら花を廻る姿がカワイイ、幼虫はアブラムシを好物にしているそうでそのあたりもちょっとイイかも。 写真中はビオラの花に夢中。コマルハナバチだと思います。小さくないハチで羽音もありますので知らないと怖いかもしれませんがよっぽど悪さをしない限り刺すこともない温厚派です。ふさふさの毛に小さな羽、重そうにブンブン飛び、花粉にまみれたまん丸系の姿、愛らしく好きなタイプです・笑 写真下は株も終わり時期になってきたビオラの結実、普段はセオリー通りに花殻つみをしてタネを付けないようにしていますが観察のためにほっぽらかしたら結実しました。植物は花期、結実期と大きな変化を見せてくれて驚きます。 変化、変身といえば昆虫もスゴイですね、なんて事を書いていたら手塚治虫の「メタモルフォーゼ」を読みたくなってきました。
 江ノ島水族館に行ってきました。二人そろって水族館へ、などと言うとなにやら芳しい様子に聞こえてきますが、実際には取材でしたのでだいぶ様相が違うんですね・笑 平日午後すぎの水族館は遠足に来た小学生はすでに去り、ほぼカップル中心で人影は多くありません。たいがい二人連れですので「かわいいー」「キレイー」の感嘆詞をひそひそと発しつつ、薄暗い館内でそれぞれいい雰囲気です。 そんな中私達は「一体何者?」といった風情をかもし出しつつ、各自スケッチブックとカメラを片手にねらった水槽間を行ったり来たり。交わす会話も「どお?調子は?」「うん、まあいい感じ」とまったりとした空気漂う館内で完全にお仕事モードです。 海中の景色をメインモチーフにしているかたわれの絵描きさんなんかもう大変で、いくつかのクラゲ水槽の前で描いては、資料の写真を撮りつつ、ムムッと唸っています。睨み付けるように観察している様子です。たまの二人での外出だからと言ってオシャレしてきたようなのですが、どうもその現代女性らしい様相とググッと力が入って集中した雰囲気がとってもミスマッチ!?なかなか異彩を放っていました・笑 そんなこんなで閉館時間ギリギリまで粘って、今日のミッション終了!外に出たときにはうっすら汗をかいてグッタリ疲れていました。 帰りには逗子在住時代によく行ったラーメン屋「薊」で定番サンマー麺、とワンタン麺を食し、逗子マリーナの夕日スポットにて残照を待ちましたが、残念ながら今日の夕日は良くありませんでした。夕日はまただね、ということで家路につきました。
 前回に引き続き今咲いているお花、番外編2です。とはいえお花はほとんど無くて、単なる緑いじりの雑文です・笑 左上はパセリ、珍しくとも何ともない緑ですが、地植えにしたらもう喜んじゃって大株に!取っても取っても出てきます、とても重宝。 上右は教室の生徒さんから頂いたペニーロイヤルミント。今年も元気に育っています!虫除けの効果もあるそうです。 中左はゴマの香りがする葉っぱでお馴染みのルッコラ、種をばら蒔けばどんどん出てきてくれますし我が家でも大好物だしいいんですが、虫達にもやっぱり好物でどんどん食べられちゃってます。 いろんな虫がわしわし植物を食べていますが今多く見かけるのが中右のちっちゃい甲虫クロウリハムシ。主にウリ科の植物を好むとありますが、もうあたり構わずムシャムシャです、謳歌しています。特に柔らかい花や花芽を好んでいるようですね。黒マントを羽織ったようなシンプルな原色使いがキリッと粋です。 下左は香りのいいラベンダー、花がたくさん出ていますが梅雨入りでこれから蒸れてくるのでこの撮影の後いちど全て刈り込みました。ガンバッテ夏越ししてもらいたいものです。 下右は同じく梅雨入りで切り詰めたペチュニア数種の穂がもったいないのでとりあえず挿し芽にしてみました。さて根付きますでしょうか、うまくするとこんもり咲く大鉢が作れたりして・笑 以上なんてことない作品制作合間の園芸部から報告でした・笑
 少し更新空きました、仕上がらない作品にかかりっ切りになっちゃいました。トホホです・・・笑 今回は久しぶりに今咲いているお花、その番外編です。まあなんて事ないです、食用に植えている植物達ですね。 左上はトマトの一番果ですね、その右がトマトの花、今年は土があまり良くなく連作障害が出るかも、なので接ぎ木苗で挑戦です!中左はセージの花、シソ科らしい花付きで、色も渋鮮やかでいいです。中右はコリアンダーの花、中華やタイ料理でおなじみの香菜です、繊細な花ですね。下左はタイムの花、下草になってボウボウ生えていますが花もカワユイです。下右は今年蒔いたコリアンダーの芽ですね、まだやっと本葉が出た状態。 他にもいろいろ生えていますが、みな種をばらまけば(1部苗もありますが)勝手に出てきて葉を茂らせる楽なものばかり・笑 とはいえ自宅が仕事場になる職業柄、日々の自炊を楽しむのは必須条件!!ハーブなんてスーパーで買うよりはるかに経済的ですし、ニオイ消しに香り付けにといつも大変便利に使わせてもらっています。 ところで梅雨入りだそうです。 春だ春だまだ春だと思い込んでいましたが・春終わっちゃいました・笑
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