新作発表・その4 

工作すごろく

青山アトリエ新作発表もその4となりました。前回までは中学生たちの作品をお見せしてきましたが今回は小学生クラスからの作品紹介になります。はじめから自由にデザインして角材やベニヤを加工して作り上げた「ビー玉迷路ゲーム」、ジャンルで言うと工作ですね。

工作すごろく部分とくに小学生クラスでは工作の時間を多めにつくるようにしています。より自由な発想で設計図を描いてから、投げ出すことなく完成させていく根気、ノコギリやはじめて使う工具類を手にする経験、時間がかかっても焦らずに丁寧な作業を続けていく集中力等々、工作の意義は多いと考えています。

それにしても「ビー玉迷路ゲーム」今どきとってもアナログですよね・笑 モニター画面にくぎ付けになる刺激的なゲーム全盛ですが、こんな変わらないスタイルのものをドンドン作っていきたいですね、時代や流行はあっても変わらないものもあるはず、そこのところ伝えていきたいと思っています。

さて作品ですがごらんの通りのカラフル加減、不定形の形も楽しい仕上がりになりました。慣れないノコギリを引いて、カッターナイフやヤスリで微調整のくり返し。着色はせっかく木材に色をつけますので紙ヤスリを使って擦り出し加工までやってみました。その甲斐あって木材ならでは、紙だと表現できないカスレ加減のいい色が出ました。ところどころに登場しているいろいろな表情のキャラクターもいい味出していますよね。なによりも設計図を描き出してからひたすら熱中、完成が見えてくるとさらに熱中、作り上げていく楽しさが全身から溢れかえっていたのが印象的で、そんな姿を見て「いいなぁ~」と思いました。仕上がった作品をかかげる作者もうれしそうです!

工作ではいろいろな道具を使いカッターナイフなど取り扱いを間違えると危ないものもあってとても気を遣います。だからといって簡単に危ないものを遠ざけてしまうのもどうなのか?と思っています。刃物云々が問題視される事件が続いていますが、道具や刃物は使い手の意識しだいです。きちんと実際に経験して危ないものは危ないと知っていくことも大切な事だと考えています。「身体感覚でものを知る」これも図画工作の効能です。

新作発表・その3 

ネコ置物自由画作品

青山アトリエ新作発表その3も前回前々回に引き続き中高生のためのクラスから、中学生の作品になります。こちらも「自由に描きましょう」といったお題で描かれました。今回もクローズアップ画像付きでお見せします。

ネコの置物をしっかり絵の具を塗り込んだ画面に配して描かれています。使った絵の具は主にポスターカラー、ポスターカラーでも下地に日本画用の材料を使ったたりして工夫を施すと、ここまで厚みの感じられる表現が出来るのですね。モチーフの置物はツヤのある陶器製だったのですが、よくその質感をとらえて表現されています。ネコの立つ台座部分など深い青で描かれていて色幅を出すのが難しかったと思うのですが、何度も塗り重ねて美しい階調と何より上質な形態の表現がされています。デッサン力が付いてきているのが作品から読み取れますね!強引に色を乗せグイグイと形を作っていくタイプの絵ではありませんが、思慮深い観察力と丁寧なウソのない描写が魅力です。

手の入りどころや筆運びも的確で、形を読み取る目にセンスを感じます。まだこれからどんどん成長していきそうな予感もしますよ!!楽しみにしています。

もうすぐ北京オリンピック一色になっていきそうな今日この頃ですが(なんでもすぐ一色になっていくのには、いつもなんだかな~って思ってしまいますが)競技ではやっぱりサッカーに注目してしまいます。今回オーバーエイジを使わなかったことは大いに疑問です!あり得ない判断だと思います・・・しかしなんといっても今回だって予選を勝ち抜いた末につかんだ大切な機会、この機会を無駄にすることなく今の力すべてを出し尽くしてほしいと思います。明日のアルゼンチンとの壮行試合は世界の超一流と力の差を見きわめる場になると思いますが、まずはラテン気質のアルゼンチンに本気プレイが見られるかどうかですね・笑

新作発表・その2 

天女自由画作品

青山アトリエ新作発表その2も中高生のためのクラスから、中学生の作品になります。
こちらもお気に入りの小さな置物をモチーフとして自由な発想をもとに描かれました。今回も細部をお見せしたくクローズアップ写真を添えてみましたがダメですね、作品の色や質感をモニター上で表すのは難しいです。本物の作品の方がはるかに瑞々しく美しい色合いなのに・・・

川が流れ緑が生い茂る森の中、羽根を生やしていますので妖精でしょうか、花を咲かせてまわっているようです。笛を吹いていますがどんな音色なのでしょう?と勝手に絵からイメージしてしまいましたが、いろいろな事が想像させられる物語性がたっぷり感じられる作品ですね。色合いがとても美しく、どの部分をとっても深みや抑揚のある表現になっています。特に妖精の肌や服で見られる色調には感心しきりです、複雑に色が絡み合いつつもこなれて、いい色感だなぁと感じ入ってしまいました。

作者はきっと美しい森を知っているのでしょう。緑茂り花が咲き、風がそよいで、きっと小川にはサカナが泳いでいるのでしょうね。ああいい世界だなぁ~。こんな優しく素敵なイメージを大切にあたためて、またぜひこれからの作品でも見せてくださいね、楽しみにしています。

新作発表・その1 

ウサギ自由画作品

青山アトリエでの完成作品紹介。このブログ5/26日の記事で制作途中をお見せしました作品とうとう完成しました。中高生クラスから中学生の作品になります。時間はタップリかかりましたが、一枚の絵を通していろいろ考え、たくさんの経験が出来たのではないかと思います。

厚みのある堅牢な下地を作った上に主にポスターカラーを使って、それはもう何回も何回も、もう数え切れないほど絵の具をかけては拭き取って、擦ってはまた線を引きでここまで深みのある表現が出来ました!小さな画像では伝わりにくいので今回はクローズアップ画像を添えてみましたが、それでもまだ伝わらないくらいに質感豊かで、たおやかな色合いの作品になりました。

思い入れたっぷりのぬいぐるみをモチーフとしてどんな作品になるのか楽しみにしていましたが、今回たくさん試してどんどん実験して作者はひとつお気に入りの技法を見つけていきました。先生にお手本を見せられて素直に真似たのでもなく、ただ技法書を見たのでもなく、長い時間作品に付き合ってひたすら試行錯誤「あーでもないこーでもない」この課程が大切なのですね。マチエール(画肌)についてはほとんど話しも説明もまだなのですが、ひとあし先に作者は何かを掴んだように思います。

小学生の頃の作品から見ていますが絵が大人になってきましたね、いい感じです!

暑中お見舞い申し上げます 

暑中お見舞い申し上げます(ギボウシの花)

暑中お見舞い申し上げます。
それにしても暑さ全開ですね、ニッポンはここまで暑い国でしたっけ??はてと考え込んでしまいますが、結局は暑さに慣れるか耐えるかのどちらかしかありませんので、あまり気にすることもなく暑さでボーとするにまかせるとします・笑

今日は展覧会場に入るために久しぶりの外出となりました。電車に乗ることさえも久しぶりです。当然ながら目に入るみなさんは完全に夏の装い、夏なんだ、といまさら実感! 目に入る見慣れているはずの街景色もなんだかキラキラとトッテモ新鮮に映ります。結局はそんな感慨もはじめだけで人波にもまれて大いに人当たり、グッタリでしたが・・・(×_×)
でも新鮮に映る街景色からは、ちょっと見知らぬアジアのどこかの街に迷い込んだ、ような単なる錯覚も味わえて、引きこもり制作後ひさしぶりの外出はすこしだけ得した気分でした・笑

写真はギボウシの花、実家の母からのいただきもの、立派な株に花がつきました。立派に育ちすぎて鉢がギュウギュウ、窮屈そうになりましたので来春には株分けしてあげようと思います。 撮影に使ったカメラは青山アトリエの生徒さん繋がりでお借りしたリコーGRD。とってもよく撮れます。このたたずまいと感触なら写真好きも納得のカメラですよね!せっかくお借りした機材、しっかり使わせていただいていますm(__)m
  
青山アトリエ小中高クラスでは夏向け企画「オリジナルTシャツ作り」が現在進行中、完成したら自分デザインの絵柄を着て夏を満喫してもらいたいと思います!本来の青山アトリエネタから記事が外れて久しいですが・笑 次回更新からは怒濤の新作発表会としたいと思っています。
乞うご期待!!

[ 2008/07/24 ] 植物達 | コメント(0)

ボチボチ始めます 

カマキリ

今日やっと個展のための作品引き渡しが完了しました\(^O^)/  
作品の出来はともあれなんとか引き渡しまで終えてホッとしました。
世の中3連休ということも知ることなく玄関から外に出るのは植物達の水やりと
青山アトリエのみというアトリエカンズメ状態からこれで少しは逃れられるかな?
しかし我が家のもう1人の絵描きさんはアトリエでいまだ奮闘中・・・
来週には個展作品搬入のようです・・・
ですので我が家の空気はヒートアップしたままで・・・いまだ変わらず・・・・・

ということで、またこれからボチボチ気になったことなど更新していこうと思います。

なんだか籠もっているうちに梅雨も明けたようでこれで夏も全開ですね!庭先でよく見かけるカマキリ達もだいぶ大きくなってきました。これがカワイイ!と思う方は昆虫好きの方ですね、一方これは怖いぞ!とも感じられるような鋭いまなざしに威風堂々とした雰囲気もいよいよ出てきました。この一流のハンターも夏を越し秋を迎える頃には一回りも二回りも大きくなり、りっぱなシャンとした羽も生えて、風格すら感じられる姿になっていることでしょう。我が家の庭での昆虫界ピラミッドで一二の覇権を争う猛者、見届けてみたいと思います。

とりあえず今日はもう描かずにぐっすり寝ます。シアワセダナァー・笑
と思うと壁一枚へだてたとなりのアトリエから筆をチャプッと洗う音・・・・・・・

[ 2008/07/21 ] 昆虫達 | コメント(0)

「世界の車窓から」カニャクマリ到着! 

カニャクマリ到着1

絵描きさん2人は個展前の仕上げ中作品を前に青息吐息、しんどい日々を送っています。
「世界の車窓から」連動企画の様にインド亜大陸最南端カニャクマリについて書いてきましたが、とうとう番組中でも終着カニャクマリに到着しました!完全アトリエカンズメで制作中の私達は、ただただうっとりテレビを見つめて・・・2人ともポワワンと彼の地へ呼ばれているのだ!と思いこみ、やっぱり出掛けなければいけない!と完全なる逃避モード・笑

「世界の車窓から」も南インドを離れて明日からは北インドのダージリンへ。トイトレインでの車窓からのようですね。ダージリンといえばヒマラヤを望むチベット文化の色濃いところ、私達山岳地帯各地のチベット圏も得意としていますのでまたそのうちに記事にしますね。前回でカニャクマリともお別れとしましたが名残惜しいのでおまけでもう一丁アップします。

写真はカニャクマリコモリン岬先端、古いフィルムからのスキャン物です。先端は沐浴場になっています、さらに先にある大岩には大きく「危険!」と大書きされていますがたしかに波は荒く危なそうです。ここが正真正銘の亜大陸最先端です、地図を見て尖った先があるといつも目指したくなってしまう「先端マニア」を自負する私達にはウットリなのです・笑

カニャクマリ到着2

こちらも古いフィルムから、漁師の出漁風景です。当時の船はごらんの通りの小舟、作りも太い角材を結びつけて造ったようなごくごく簡素なこれで大丈夫なのか?!という船でした。荒波を乗り越えて漁師達は沖へと出て行くのですが見ているだけでヒヤヒヤです。スゴイ!勇敢だなぁ、と思いましたが実際水難事故も多かったようです。スマトラ島沖地震による大津波でここカニャクマリも甚大な被害が出たようなのですが(漁港にひしめく村は海抜0メートル・・・)その後に再訪してみると簡素な角材船はすべて姿を消して比較的現代的な板張り小舟に変わっていました。津波が契機になったと想像しますがいかがでしょうか。

カニャクマリ到着3

こちらも古いフィルムからのスキャン写真、カニャクマリで行きつけのコーヒー店です。インドではチャイ(甘ーいミルクティー)が有名ですが、南インドではコーヒーもポピュラー、ミルクタップリで美味なんです!旅先で気に入った場所にお気に入りのお店があるかどうかはトッテモ重要、こちらのお店には滞在中毎日通ってホッとした時間を過ごしました。数年後再訪してももちろん通いました・笑 ニヒルなショップのコーヒー職人オヤジも「あれ??オオーー!」と憶えていてくれました(^○^) このお店ではコーヒーはもちろん美味しいのですが、スナックとして揚げたてのドーナツ(沖縄のサーターアンダギーにそっくり!)も置いてありたいへん美味。オススメです!

さあ今度こそ最南端カニャクマリともお別れしましょう。
まったく絵画教室のブログの様相から外れまくっていますが脳内逃避中の絵描きの所業とご理解の程をm(__)m  いよいよ待ったなし!制作画面に向かいます・・・・・

またまたカニャクマリ 

またまたカニャクマリ

ここのところ完全なるアトリエカンズメ状態に陥っています・・・我が家の絵描き2人が共に展覧会間近になりニッチモサッチモです、日々絵筆を持つだけで過ぎていきます。まあ取材旅と宣言してザック片手に完全脱出を計らない限りはなんだかんだとカンズメ状態が日常化しているとも言えるのですが・・・苦笑

そんなトホホな我が家なのですが、2人とも絵筆を置いてテレビに向かう時間が、ブログでも何度か書きました「世界の車窓から」ですね・笑 正味2~3分程度旅先の映像が流れるだけの小番組ですが、変に誇張された表現やオーバーなリアクションが無いぶん安心して見られます。日々少しずつ目的地へ進んでゆく構成もいい感じです。いよいよ南インドの車窓旅も亜大陸最南端カニャクマリが近くなって、あと2~3日で到着しそうです!ということで今回の写真もカニャクマリの漁村からになります。小さな雑貨屋さんのお母さんとお子さんですね。

ブログでもインドネタが多くなってきまして、インドマニアですか?と言われそうで困りますが、実際いちばん多く出掛けている国なのも事実なんですね・笑 「なんでくり返しインドに行くの??」と良く聞かれます。何故なのでしょう??いつもこれだという答えが見つからずに困ります。出掛ける理由や意味を考えてみるとドッと山ほど出てくるのですが、いまだ整理が付かないのですね。無理に言葉にしてみてもどうもしっくり来ません。こじつけはウソになりますが、返事も待っていますので「深遠なる歴史と文化が・・なんたらかんたら・・・」と自分でも意味不明、ワケのわからないことを話してしまいます・・・意味や理由はともかくとしてこの地に出掛けると体力的には消耗し、たいてい病にも伏す事になるのですが、内面的なエネルギーやパワーが大いに充填されるような気がしまして、ようするにギラギラと元気になるのですね・笑

カニャクマリの漁村はかなりローカル、旅人が少ない上に英語を使う現地の方も少なくタミル語はこちらがわかりませんので、コミュニケーションは表情とボディーランゲージに頼ることになります。それでも毎日散歩していると、とりあえず害のない人間であることが伝わるのかずいぶん仲良くしていただくことに(^-^) こちらのお母さんには蒸かしたお芋とライムをいただいてホカホカの気分までいただきました。そうこうして日々ノソノソと過ごしているうちに、彼らの屈託のない明るさが自分にも映ってきていることに気が付かされます。

カニャクマリの記事も何回か続きましたのでしばらく離れてほかの地へ、という事でもう一枚。最南端のそのまた先の小島に記念堂、また隣りには巨大な像が立ち驚かされます。
またまたカニャクマリ2

18世紀のインド哲学者でありヨーガ指導者であったヴィヴェーカーナンダがこの小島で瞑想行を行ったということでヴィヴェーカーナンダ岩と呼ばれ、記念堂が建てられたそうです。巨大な像はティルヴァッルヴァル、南インドの盟主タミルナードゥ州の誇る古代の詩人だそうです。なんでも商売にしてしまうスゴイ国アメリカから入って来たパワーヨーガやらホットヨガなどが流行っているようですが、この哲人達が今のヨーガを見たらどんな感想を話されますでしょうか。

展覧会用の作品の引き渡しまでのっぴきならない状態に陥りました。さすがに記事の更新も少々滞るかもです。展覧会の情報は「青山アトリエホームページ」の「講師紹介ページ」下方に置いたリンク「オールアバウト日本画」の方でいつも掲載していただいてます。

祝!月下美人開花 

月下美人開花

何度かブログでもお伝えしてきた月下美人が咲きました\(^O^)/
当初今年は9つの花芽を確認してまさかの9連咲か!と期待しましたが長雨や嵐に当ててしまったせいか、元々の体力不足かで育たない花芽が3つ落ち、だいぶ育った3つの花芽も自ら開花をあきらめて落としてしまいました。結局開花一夜目が2連咲きで、写真は翌日2夜目の開花になります。前日見事な花を見せてくれました咲き終わった花にも一緒に入ってもらいました。

ご存じの方も多いと思いますが月下美人は一夜限りの花、咲き始めるとそれはもう強烈な花の甘い香りが漂いますのですぐに気がつきます。だいたい夜7時くらいからゆっくりと花が開き始め、夜中の3時くらいまでにゆっくり閉じていきます。張りのあるいい形で咲いている時間は正味3時間くらいでしょうか。ですので開花中は花株を部屋に持ち込みスケッチに大忙しです。どうガンバッテも一枚形を取るのに1時間以上かかります、今回は3枚のスケッチが取れたようです。そのうちに作品になって現れてくるのでしょう、とシャカリキに描いているのはお花をモチーフにする絵描きさんの方ですね。こちらはといえば我が家の記録係としての役回り、趣味のカッシャンです・笑 ひとしきり撮影を済ませ、観察にも満足すると、制作詰めによる日々の寝不足からかグラリと.,眠気が来ましたので花株と添い寝するように少々仮眠してみました。甘い甘い香りに包まれてユラユラと咲く花の下、トロリとしたうたた寝。それはもう得がたい心地よさでした(-_-)zzz

花径30センチもある大輪が夜中の数時間のみで終わっていく、これには儚さと幻想性を感じずにはいられません。しかし夜中にどこのどなたが受粉の手伝いをするのでしょう??そこで調べてみました。小型の花コウモリが媒介主だそうです!なるほど~、コウモリは超音波飛行でお馴染みですが嗅覚にも優れています「闇夜に目立つ白い花、独特の強い芳香、夜行性のコウモリ達」ですか、いい感じでつながりました・笑 原産がメキシコ、サボテン系植物ですから乾燥地帯が本来の地なのでしょう「荒涼とした原野に乾ききった風が流れ、人知れずユラリと咲き、そこにコウモリが舞い、そして闇夜にまあるい月が出ていたらさぞかし・・・」とまたまた勝手にイメージが広がります、いつものことですが妄想癖ですかねぇ・笑

うまくして株の体力が戻ってくれば、また秋にもう一度花を見せてくれるかもしれません。何度見ても嬉しく楽しめる花です。咲き終わってなお立派な姿の花殻は食べる事も出来ると聞きますので、以前さっと茹でて、おひたしにて食してみましたがぬるっとした食感が口に合わず我が家ではそれ以来食卓に上がることは無くなりました。 天麩羅ならイケルカモ!?とその時思ったのですがそちらの方はまだ試していません・笑

[ 2008/07/08 ] 植物達 | コメント(0)

ほやほやのチョウチョ 

モンシロチョウ1

いきなりチョウチョです。昆虫がキライな方もおられると思います、ゴメンナサイネ。
モンシロチョウだと思います。羽の縁がずいぶん黄色いので違っていたらご指摘下さい。

ある天気のとっても良い朝に気持ちがいいので、以前紹介した(6/6の記事)食用に生やしているルッコラのプランター脇に座ってボンヤリしていると、一頭のチョウチョがヒラヒラやってきていい草みっけたとばかりにルッコラの葉裏に卵を産み付け始めました。ゴマの香りで我が家でも好物のルッコラですからオイオイ!ダメダメ、と追い払うのですが母の気合いか、ヒトも恐れずすぐに舞い戻ってせっせと産卵です・・・はてどうしたものか?・・・と思いましたが食用にはまた種ばら蒔けばいいかと(^-^) そこですかさずこんもり茂ったルッコラのプランターに不繊布をスッポリ被せておきました・笑  普通不繊布は作物を守るため虫除け用に掛けるんですが、この場合チョウチョを守るためで寄生バチ除けですね。こんなきっかけでルッコラ栽培からトッテモテキトウなチョウチョ飼育に切り替わっちゃいました。

それが今朝、いつもの定点観察で見回っていると羽化しているじゃありませんか!!被せた不繊布の中で6頭ほどでしょうか、羽化したてのようでジッと羽根がきれいに伸びるのを待っているようです。ほどなくすごい雨になって来ましたので不繊布を外すと写真の一頭を除いてなんとか飛び去っていきました。しかしこの一頭だけはまだ羽根がシャンとせずに頼りなくモゾモゾしています・・・雨も強くしょうがないので家に上げて雨宿りさせまして、さあ好都合と二人そろって観察タイムとなりました。

そんなわけでルッコラはほとんど食べられてしまいましたが、成虫になりたてほやほやの美しすぎるチョウチョをじっくり観ることが出来ました。下の写真はちょこんと指乗りでのアップ。

モンシロチョウ2

これだけ動かずにいてくれる機会はそうありませんね!まだ傷ひとつ無い姿にただひたすら感嘆符でした、すばらしい造形です。自然のモノって一体なんなんでしょうか?!

あーでもないこーでもないと熱中していると、ほどなく雨も上がりましたのでチョウチョ君を外へ連れ出すと戸惑うようにヒラヒラ、ヒラヒラ飛び去っていきました。どうかお元気で(T_T)

[ 2008/07/05 ] 昆虫達 | コメント(4)

コーチンでもサンセット 

コーチンでもサンセット

何度かブログでも書いているTV「世界の車窓から」を毎日楽しみに観ています。ローカル線でゴアから最南端のカニャクマリをめざして毎日少しずつ進んでいるのですが、今日の放送では南インド、ケララ州コーチンに到着しました。ということで今回はコーチンの紹介です・笑

南インド西海岸側にあるコーチンはご覧のように毎日夕日の楽しめる港町、ポルトガル・オランダによる植民地時代の雰囲気を色濃く残す異国情緒あふれる街。バスコ・ダ・ガマが埋葬された聖フランシス教会があったり、写真のチャイニーズフィッシングネットや歌舞伎やパントマイムのような?伝統舞踊カタカリダンスがあったりで観光的な要素に事欠かない場所です。コーチンのあるケララ州は教育にも熱心らしくインド他州と比べて圧倒的に識字率も高いそうです。実際制服を着た学校通いの子供たちを他州よりも多く見かけました。

と、こんな感じですので穏やかですごしやすい所なのですが、インドに強烈なインパクトを求める旅人からは「インドらしくない、あそこはインドではない!」との声も聞こえてきます。それでも私達には気に入った街なんですね、なじみ深い港町横浜を思わせるところもあり、同じ国の中とは思えない文化の違いがオモシロイ訳なんです。

ところでヒンディー語でケラはバナナ、ケララ州はバナナ州と読めそうなくらい現地にはバナナが溢れかえっています!金と胡椒の価値が等価であった時代、最大の出荷港だったこともあってスパイス類も惚れ惚れするほど素晴らしいのですが、あたり構わず目にするのはとにかくバナナなんです。日本ではバナナの地位が下がりっぱなしで、この頃はあまり有り難がる話も聞きませんがケララのバナナはまさに健在、種類も大変多く20種はあるんじゃないでしょうか。その中でも数種「これは!!」という美味に出会いましたが、特筆すべきはやはりレッドバナナですね!赤い皮で太く短く、力強く角張った姿、熟成させますとそれはもうとろけるほどにクリーミーでカスタードを思わせ、ねっとりと絡みつく食感はまさしく熱帯の味。
ケララバナナ恐るべし!!この街で私達のバナナ感が全く変わってしまいました・笑

南インドではバナナの葉は緑鮮やかなお皿になり、家になり、聖牛の食事になりで大活躍!!
エコ、エコとエコ産業騒がしい世の中ですが、この地では普通にエコやってるようですね。
自生している木々が見渡す限り、ひたすらヤシとバナナだらけでまるで変化が無く
退屈の極み・・・これが難点ではありますが・笑  バナナ州はとってもいいところでした。

ユリの完成作品 

ユリ作品

今回の作品紹介はまたまた大人のためのクラスからになります。ご覧の通り力強く咲くユリをモチーフに、塗り重ねた堅牢な下地の上に水彩系絵具(顔彩、アクリル絵具)で描かれました。

完成までの道のりはしっかりと行程を踏んでいるために長くかかりました。制作は今回描いた立派なユリと作者の出会いから始まります。まずその印象を留めるためにたくさんのスケッチを取りました、開花した花、咲きかけの花、つぼみなどそれぞれの姿を何枚も、次々に花が咲いていきますからスケッチの数もそれとともに増えていきます。そして下地絵具が塗り込まれた画面に向かいつつ、それまで描かれたスケッチをトレースして花やつぼみや葉をいろいろな角度から見た部品として組み合わせ、全体の構図を再構成していきました。彩色に入ってからの塗り込みもとても丹念、写真では伝わりにくいのですがいろいろな色味が感じられて近くで鑑賞しても楽しめる変化と密度が感じられます。

初夏らしく清々しさの伝わってくる力作になりました。なにより制作準備段階での入念なスケッチには感心させられました、粘り強く観察を重ねて対象と長く付き合うことによってどこでも見かけるユリから「作者の見たユリ」に変化をしていったのだと思います。実感をともなった作品はひと味違います、これからまた楽しみつつたくさんの作品を生み出していって下さい。

ところで寝不足に生活リズム崩壊、作品進行遅延を招いたユーロ2008終わりました。やはり良いものはイイんですねー!!この所つまらなくないか?と思っていたサッカーですが最高峰の本気は別次元、楽しくて感動すら覚えました。美しく創造的、まっとうに攻め続けるサッカーでトップを勝ち取ったスペイン、素晴らしかったです。体格に恵まれているわけでもなくむしろ中心選手は小さいんですよ、今回最高だと目を見張ったイニエスタも170センチです。体格じゃない、とかすかな希望を与えてもらえました。(日本の弱点は身長と言い放って去っていったジーコさんはなんだったのでしょう?)職人的巧みさを持った個人がくりなすスペインのワンタッチパスサッカー、ひとつの時代を見届けたと自己満足・笑 今は最高の祭りが終わってしまった虚脱感でいっぱいです、目の前には完成遠い作品の数々・・・トホホです・苦笑