制作途中作品 

作品部分・ゴンパ

制作中の作品ですが今回は生徒さんのものではなく
我が家の絵描きさん一号の作品になります・笑
展覧会場で作品をお見せすることには慣れていますが
作品の部分、それも制作過程を見せるのはめずらしいです。
(作品写真はごく部分で、しかも斜めからのアングルになります)

作品の大きさは20号、モチーフは本ブログでも記事にしているリトルチベット。
ラダックのゴンパ(チベット仏教寺院)のある景色を描いています。
紺碧の空に茶褐色の大地、乾燥した空気、空に近い土地、柔らかな笑顔のラダッキー達
(ラダックに住むチベット系住民)そんな諸々を思いおこしながら描き進めています。
こんな作品の制作中、頭の中ではフラフラと旅をしているんですね。夢想旅ですね。
現地での匂いや風や砂埃や味覚、脈絡無く旅の感覚がよみがえって来ます。

この作品が現在8分出来程度、あと少しの間夢想しつつ描き進めれば完成ですね。
なんとか思い描いている現地の空気感のようなものが出て来てくれたらいいのですが・・・

ちなみにもうかたわらの脳内では、今回描いているような土地へ・・・と
もうこうなったら何処でもいいから飛び出したい!そうしなくてはいけない。
コレハ絶対である! こんな気持ちが爆発暴発寸前!!
ひと仕事終えたら今度こそ飛び出しますぞー!
栄養取らずんば、いい花は咲かず、です。

と言いつつさっさっと頭を切り替えて、目の前の作品にコツコツ向かいます・笑
(完成した作品は11月中旬からの展覧会に出品する予定です)

[ 2008/10/31 ] 絵描き関連 | コメント(0)

越冬出来るのかい? 

子カマキリ

画室カンズメ生活継続中・・・です。
気持ちのよい季節、お散歩日和ではありますがもっぱらインドア生活です・笑

日本画画材の岩絵の具や顔料を使って描いていますので
画面を立てずに寝かせて制作します。描いている画面の前に座布団一枚、
その上に座って集中するともう当分の時間移動しません。ほぼ同じような姿勢で
しゃかしゃか筆を動かしハッと気づくと数時間過ぎています・笑

同じ姿勢で数時間、慣れない方が同じ事をされたら苦行でしょうけども
そこは大丈夫、少々足は固まりますが長年の継続でもう慣れています。
わらじを編んだり漆を塗ったり等々の熟練した職人さん達は
黙々と定位置に座して作業を進めますね、そう、気分は職人さんですね・笑

写真は画室定位置の座布団脇でちょこりんとおりました子カマキリ。
体長1.5センチ程度のカワユイサイズですが、そこはカマキリすでに臨戦態勢です。
とはいってももうすぐ11月寒くなります、通常カマキリ系は秋に産卵、卵囊で冬越し、
春に孵化といったサイクルだったと思うのですが・・・
今ごろ誕生してきて大丈夫なのか?君は!
暖かい日が続いて間違って出てきちゃったのでしょうか?

と制作座布団の上でパシャリとシャッターを切りフムフムと満足すると
何事もなかったようにまた黙々と筆を持ちます・笑

[ 2008/10/29 ] 昆虫達 | コメント(0)

続続・月下美人 

08.10.23月下美人1

本ブログでも何度かお伝えしてきた月下美人。今年3度目の開花がありました\(^O^)/
たいした世話もしていないのにすごい株です!エライ!!
7月、9月と10月に開花、このひと株でいくつの花芽をつけたことでしょう?
雪や霜がまずないここ三浦半島でも当然冬越しに株を室内に取り込みますが
本格的な寒さが来る前に早めに取り込んで寒さに当てないようにすると
株が完全に休眠せず翌年の開花状況が良くなる、ということです。
気にしたのはこの位、あとは真夏を避けて少々栄養水をあげる程度。
(栽培情報源はそもそもこの株を分けていただいたご近所の園芸師匠から・笑)


月下美人2今回の開花は5輪同時咲き!
しかし左の写真のように混み合って咲いてしまったのでスケッチは今回取らず、観察のために取り込んだ部屋で甘い香りに包まれながらうたた寝を楽しみました。

とびらの写真も趣向を変えてしべのアップ、花粉がキレイに付いてます。下の写真なんてどこの海の生き物ですか?イソギンチャクですか?といった眺め。良くできています、造形として感心です!

ともあれ今年の開花もこれで終わりでしょう。スクスク育って、大きくなりすぎましたので剪定して、休んでもらったのち来春には鉢替えしましょう。剪定した葉は少し乾かして赤玉土にでも挿せばきっと新しい芽を吹き出すことでしょう。

生き物相手にそのサイクルと共にあるのは心地よいものです。感謝!ですね・笑


[ 2008/10/24 ] 植物達 | コメント(2)

コスモス満開\(^O^)/ 

花の国1

画室ひきこもり生活が続いています。今のペースだと12月に入るあたりまでこの調子?
作品が仕上がらない苦しみもありますが、昼夜ひっくり返ってシンと静まった夜に
集中しつつ、また思索にふけりつつ絵筆を運ぶのはある意味喜びでもあります。

とはいえ少しは庭以外にも出なきゃ、体にわるいだろう・笑 ということで
「くりはま花の国」に行ってみました。近くですのでいつものスクーター2人乗りです。
ヘルメット越しの風が心地いい~~ (^-^)
到着すると「くりはま花の国」言うところの100万本というコスモスが満開でした!

花の国2いちめんのコスモスが大広場で
風に吹かれてゆ~らゆら。
平日だというのに
人も多く、振るわっていました。

園内には汽車ぽっぽを模した
乗り物も走っていい感じです。

さあ束の間ののんびりタイムです。
お散歩気分でてくてくしていると
おっと「聞き覚えのある羽音」が?!
盛りを過ぎた百日草の花まわりで
せわしなく空中静止吸蜜している
ヒメクロホウジャク君です。

(9/30日の記事でも同じスズメガをホシホウジャクとして書きましたが、どうもヒメクロホウジャクのようですね。背中のウグイス色が美しいです)

秋旅の情景にはいつもコスモスがあります。田舎道の路傍や民家の軒先や畑の端っこ辺りにたなびいています。
昔ながらの好き放題伸びたひょろ長い
タイプが好みです。ややぞんざいな植えられ方、もしくはこぼれ種で勝手に出た、そんな無造作な姿がまたいいです。

去年の今ごろは四国と九州を取材して廻ったなぁ~、本当にいいところばかりだった、腰のすわったいい田舎がたくさんだった。どこも元気なコスモスが揺らいでいたなぁ~。

とそんな記憶の反芻を楽しみつつ
また筆を持ちます。


[ 2008/10/21 ] 植物達 | コメント(0)

いえいえBOX 

いえいえBOX1

今回の作品紹介は工作です(^o^) 少し前の作品ですが忘れた頃に発表です。
長辺20センチ弱のミニチュアのお家を作りました。その名も「いえいえBOX」・笑
写真がダメダメ、ホワイトバランス、感度共に不全。色が全然出ていません・・・
スンマセン・これから気をつけます、ハイ反省です・m(__)m

「こんなお家がいいなぁ~~」というイメージで作ってみてね、
ということで小中学生達がそれぞれ作り上げましたが、仕上がりはもう多種多様!
今回ひと作品のみの紹介ですが、それぞれみんな見ていただきたいくらいの出来ばえ。
個性豊かな家々が並んで、とっても楽しい工作になりました。

ポストや鉢植え、ドアノブにカーテン、テーブルにクッションやタンス、
ケーキや壁掛け、その他もろもろみーんな手作り\(^O^)/ 
柄付き紙や布地、ビーズや木材など自分で探してきた素材を使ってのパーツ作り。
たしかにトッテモ時間はかかりました・笑
でもこの出来映えです! 完成の喜びもひとしおだったんじゃないかな?

いえいえBOX2

青山アトリエでは出来るだけ完成のイメージを限定する見本やお手本などを
あえて見せないように心がけています。それぞれの個性や想像力が大切なんですね。
みんな一緒じゃないからこそオモシロイ!

あとは基本的にいつまでに完成、といった期限はつくらないようにしています。
それぞれ個々のペースが大切。ドンドン進みたい人は早く仕上がりますし
じっくり派の人はゆっくりです。結果を急ぐことにまったく意味はありません。

あーでもない、こーでもないとアイディアを出し、知恵を絞って実現すること。
このプロセス(過程)こそが大切なのですね。
成績が付くわけじゃないですし、自分が楽しみ納得し満足できたらなによりなんです。

「ユックリ、ユックリ、テイネイニネバリヅヨク、イソガナイデモイインダヨ」

季節を写す 

リンドウ、ブドウ

脱線続きで久しぶりになりますが、やっと青山アトリエの作品紹介です・笑
「大人のためのクラス」から透明水彩絵の具を使った写生(スケッチ)になります。
両作品とも作者は同じ、モチーフはリンドウとワレモコウ、そしてブドウですね。
作品からとっても季節を感じますね、秋ですねー!

どちらの作品もとても誠実でモチーフを観る優しいまなざしが感じられます。
水彩絵の具の特長を生かして、緑色の微妙な変化や茎の強弱をよく観ています。
また両作品共に見せ場になる赤紫色はにごり無くさわやかな色合いに仕上がりました。
リンドウとワレモコウの組み合わせ方、構図もいい感じです。

今回の作品、実はアトリエの時間に描かれたものではなく自宅で描いたものなんです。
宿題でもないのにせっせと描かれて、作品を持参し見せてくださる姿勢も嬉しいのですが
なにより絵画教室に通ったことがきっかけのひとつとなり
日常の慌ただしい中でも絵筆を持つ習慣が出来たことがなにより嬉しく感じます。

絵を描く事で観察と発見が日常化してくると
見慣れたものさえ面白く見えたり、ふと新鮮な驚きに出会えるようになったりします。
忙しい日々の中で季節を感じることの出来るブレイクタイム、
今回の作者も知らず知らずに季節感そのものを我が身に写されていることと思います。
豊かさは感じる心さえあれば身近に感じられるものなのでしょう。

いい絵を描くぞと力むことなく、頑張り過ぎることもなく、マイペースが一番!
これからも楽しんで楽しんで描いていってくださいね。

いい香りだなぁ~ 

キンモクセイ

玄関を出ると目の前に大きなキンモクセイの木が2本、今満開です。
一歩外に出るとおなじみの香りが充満しています。

あいかわらず画室に半監禁状態で筆を持つ日々ですが
制作は長丁場、マラソンのようなものでまだまだ先は長くゴールも見えません。
引きこもりの日々は精神衛生上あまりよろしくなく、だんだんクサクサしてきます。
そんな時には庭で土いじりです。

いい香りにつつまれながら剪定バサミ片手にうろうろしていると
まだまだいろんな生き物も観察できますし、秋風情の花もちらほら咲いています。
庭仕事というにはほとんど遊んでいるような状態ですが
少しの時間でも自然に触れているとクサクサ気分も少し回復です!

裏手に生えているミョウガも元気でまだまだ収穫できます。
今宵は摘んだミョウガを使って舌でも香りを味わいましょうか(^-^)

[ 2008/10/11 ] 植物達 | コメント(0)

雨宿りのチョウチョ 

雨宿りのチョウチョ

画室からまるで離れられません・・・
ムクッと目覚めるとひたすら筆を持ち、バタッと寝ます。
少しでも良いものが出来るよう願って描きますが
願っても出来は変わりませんからコツコツ描くしかありません。

10/1記事で紹介の画家秋野不矩の作品に改めて感銘したのですが
不矩先生の作品は70才をこえた辺りからさらに素晴らしくなっていきます。
歳をとり枯れていき味わい深くなるというのとも違って
作品はより元気に色彩はさらに輝きを増し純粋に極まっていきます。
93才で亡くなられるまで大作を描き続け
最晩年にはある境地に達していたように感じられました。

凄い世界です。
望み欲すれば遠ざかるもの・・・
遙か及ばないところで描いていますが、
ここは観念してコツコツ描くしかありません。

写真は雨宿りをするモンシロチョウ。
新ネタを探しにフラフラする余裕もちょっと今は無いので
あいかわらずのチョウチョでご勘弁です・m(__)m
チョウの目にも涙です・笑

[ 2008/10/08 ] 昆虫達 | コメント(0)

夏の名残・キタテハ 

キタテハ1

夏の名残というお題で記事を上げ続けてはみたものの、すでに10月。
まだ夏である!今はまだ夏と思い込んで余裕のある素振りを装ってきましたが
現実は秋のど真ん中、11月、12月に予定されている展覧会まで待ったなし・・・
いよいよ余裕もまるでなくなり、ひたすら絵筆を持つ日々・・・芸術の秋ですねぇ・笑

写真はしつこくも昆虫ネタで、楽しかった夏のひとコマ。
なにを間違ったかワタシの腕時計のバンドを熱心に吸うキタテハチョウです。
腕時計バンド裏のオレンジ色に反応しちゃったのでしょうか?
美味しいはずもないでしょうに、たいそう気に入った様子で長く御滞在でした。

ひとしきり観察も済んで「ほら、そろそろもう行きな」と払っても舞い戻って来ます。
こうなるともうトッテモカワイイものです。感情入っちゃってます・笑
ヒトという生き物は主観的かつ思いこみ強く、その上いつも勝手な解釈をするもの。
もうこのキタテハ君とも完全にお友だち気分です・笑
この夏の思い出だね、なんて蝶を相手につぶやきながら一緒に日光浴を楽しみました.。

キタテハ2

せっかくですのでキタテハ君の羽模様もご紹介。
羽を開くと鮮やかなオレンジにクロの意匠、胸の毛がうぐいす色でアクセント。
閉じた羽模様は落ち葉や木の皮にも見える茶色のグラデーション、シックな装い。

羽色から察するにこのキタテハ君は秋型のようですから(春型秋型で意匠が変わる)
これから来るきびしい冬を成虫のまま越冬するのだと思います。
冬枯れの中、羽を閉じて枝にでもぶら下がればきっと木の葉にしか見えないことでしょう。
そして来春には起き出してきっとまた新しい恋を見つけることでしょう。

[ 2008/10/04 ] 昆虫達 | コメント(0)

必見!秋野不矩展 

秋野不矩展

唐突ですが展覧会の紹介です。

神奈川県立近代美術館葉山にて平成20年8月9日(土)~10月5日(日)まで 。
「生誕100年記念 秋野不矩 展」です。
紹介が遅れて本当に本当に申し訳ないのですが、
会期が次の日曜日までとなっています。

まだご覧になっていない方は
学校を早退きしても仕事を抜け出しても家事を放ってでも行って下さい。
それだけの価値はきっとあります。
秋野不矩の作品がこれだけまとまって次に見られる機会はいつになるかわかりません!
もし行かれたら図録も必ず購入して下さい。2000円、画集としたら格安です。

イカサマ、インチキ、まがい物が氾濫しているこの世の中で
本物中の本物にぜひぜひ出会って下さい。

[ 2008/10/01 ] その他 | コメント(0)