 何年ぶりかで降り立つクアラルンプール、気温は曇り空にもかかわらず30度は超えているだろう。 ねっとりとした南国特有の湿気を帯びた空気がまとわりつき汗が吹き出してくる、昨日までの日本の寒さが嘘のようだ。 初のLCC、格安航空会社の利用となったエアアジアもここまで全く問題は無く、シートが幾分狭いと言ったって在来のエコノミー座席と大差あるわけでも無く、ヘタにやれお飲物、お食事との余計なお節介が無いぶんぐっすり眠ることも出来た。今のところはこれで運賃が約半額、上手くするとさらにお安くなるのなら大合格であり大満足なのである。 それにしても空港にはフリーの無線LANが飛び、昨日断腸の思いで前半のみ羽田で声援を送り、時間切れで飛行機に飛び乗ったサッカーの日韓戦(いい試合だったなぁ)その結果もWi-Fi拾ってすぐ知ることも出来、ちょっと時間があるのでブログの記事でも書くかぁ、と思っても普通に可能なわけで、これは凄いことであると今更ながら思う。 これからインドに飛ぶとここまで簡単にWi-Fi電波を捉えられるとも思わないが、今回の旅の為に新規導入したiPod touchがいろいろと活躍してくれそうな予感である。 あと数時間は待たねばならないが順調に飛行機が飛べば今晩にはインド、バンガロールである。 ナマステの国を前にするといつも特別気持ちが入り武者震いが起こるほどに楽しみなのである。
 バックパッカー自由旅、前回に引き続きもう少し宿の話を続けてみましょう。 今回は番外編というか変わり種をいくつか集めてみました。 はじめは最北部インドヒマラヤ山岳地ラダックのチベット寺、へミスゴンパです。 紺碧空の荒涼とした山砂漠、その岩肌にへばり付き同化するが如く建てられた僧院 さすがにここまで来ると宿はありませんからお寺に泊めていただく事になります。  えらく趣のあるお部屋、それでもへミスは大きなお寺ですから電気が通っています。 チベット文化圏でも本物のお寺に泊まる機会はなかなかありません お寺に一生を暮らす密教修行僧おじいさんとのコミュニケーション 言葉は通じなくともそれでも伝わっていくようなやさしく柔らかな時間。 そんなやり取りが今でもワタシタチには忘れられないのです。  お次↓はパキスタンはラホールという街での宿、というか外だなこれは・笑 ラホールは当時大変治安が悪く「知らない人は決して相手にするな!」 泥棒宿も多いから「WMCAかサルベーションアーミー(救世軍)しか泊まるな!!」 そんな風に伝え聞かされていました。 結果、皆考える事は同じでサルベーションアーミーもすでにベッド、部屋は満室、、、 しょうがないから外のベッドを一晩借りたのでした・・・ それでもサルベーションアーミー敷地内ですから安心できましたし もともとトンデモナイ激暑でも有名な土地でしたので外の方が快適だったり・笑 (ちなみにこの旅一人旅デス、相方は同行してません、相方こんなところに泊まってません コレハしっかり言っとかないといろいろ心配されちゃいますからね~~・笑)  そしてお次↓は今まででもっとも狭く汚れていたお部屋・・・ (ことわっておきますがこの旅も一人旅、若かりし頃のワタシだけの思い出・笑) ニューデリーの大安宿街メインバザールにあった伝説の最強日本人バックパッカー宿 いまは無き「ハニーゲストハウス」の一室、2畳分くらいの広さでしょうか? 今思ってもうすら汚れたヒドイ宿でしたがどういう訳なのか 超長旅の強者バックパッカーが多く集うそれは著しく濃ゆいディープな宿なのでした。 「ゴーゴー・インド」「旅行人」等の編集執筆で今では有名な蔵前仁一さんなんかも その当時投宿してたり、いつだって強烈なキャラクターが揃っていたりもして 驚異の実体験である抱腹絶倒世界旅話いろいろが日々部屋を飛び交い それはそれで独得の風情と風格持った旅人のオアシス的宿なのでした。  今までのは宿坊だったりそれこそ安宿中の安宿といったところ たまには違うところも見せとかないと「これはヒドイ旅だ」と悪口言われちゃいます・笑 ↓は天下のタージマハールホテルですね ウエルカムドリンクに山盛りフルーツにプティフールまで揃ってさすがはタージです。 何ごとも経験、こういうところにもたまには泊まります・笑  なんでもコントラスト(対比)を経験してはじめて見えてくるものがあったりします。 旅のあいだに庶民の立ち位置でいてみたり、はたまた金持ちの目線も試してみたり 立ち位置でけっこう見えてくる世界が変わって見えて来たりもするのです。 宿やホテルだって一期一会、いい宿というものもそれぞれの価値観によるところが大きい そんな宿いろいろを自分の意思で選び進んで行く、これもパッカー旅の醍醐味なのです。 (写真/Minolta A1/CanonEOS1n/EF24-85mm F3.5-4.5 USM Nikon F3/Zoom-Nikkor 35-105mm f/3.5~4.5)
 青山アトリエの3人の先生、今後の制作活動のため、取材の旅に出ています。 アトリエへのお問い合わせ、体験入学希望も先生不在のため出来なくなります m(__)m 2月中旬(2月18日頃)から受け付け再開いたします。今回ワタシタチは南インドのマイ・フェイバリット地域を再々度の確認に出かけます。 ayaka先生はオラウータンの島常夏のボルネオ島に突撃です。 旅先からアクセス可能であればブログ更新チャレンジしてみます、たまに覗いてみてね。
 エアアジアに乗って~~~、南インドー! 旅立ちが近づいてきました。 今回の旅のミソはこのエアアジア、話題の格安航空会社(LCC) エアアジアのいい所 ・航空運賃が安い、今までの格安航空券の約半額!! ・羽田発です、成田は遠い、遠すぎるのです ・深夜便で便利、その日仕事を終えてからでも旅立てます ・燃油サーチャージもない、意味不明な代金を取られません ・無駄な機内食が無い、欲しい人だけがオーダーで明朗料金設定 他にもいろいろありますが、今回のエアアジア利用プランを成功させたなら ワタシタチにとってのアジアがいちだんと近く感じられる様になるでしょうね。 インド行きに関しては絶対有利、短期でも出かけちゃう?そんな気にもなりそう・笑 ところでパッカーの自由旅って言うけどどんなところに泊まっているんですか? 大丈夫なんですか~?? こんな質問を心配そうにされる方がチラホラいたりします。 ということで少しばかり宿についての話をしてみましょう。 前にも書きましたが基本宿の予約は全て無しです、現地で歩いて探します。 立地やロケーションは実際に現地で見てみないとわかりませんし 部屋もいくつか見させてもらったら設備の稼働可否なんかもしっかりチェックします。 宿代だってフィックスプライス(定価)じゃありませんからとりあえずは値切り交渉です 海外での交渉はとっても大事、何ごとも交渉のやり取りがあってモノゴト進んでいきます。 ワタシタチがこのごろ主に泊まっている宿は 安宿の範囲内だけどちょっといい感じ、というのが狙っているポイント 条件はいつも変わらず「眺めのいい部屋」ナイスビュールーム!! 部屋に居ながらにして眺めがどれだけイイか?あるいは絶景なのか?? これでワタシタチの宿ランキングが決まるといっても過言ではないのです・笑  上の写真はインドはバラナシ「プージャゲストハウス」の5階角部屋 階段の上り下りはちょっと辛くてやたらと猿がイタズラしにやって来たりもするけれど 窓を開け放てば目の前に広大なガンガーの景色が広がるのです。 ガンガー越しに昇るお日様やガンガーに映る妖艶な月の光を心ゆくまで楽しめます。 下の写真はダライラマ居住地で有名なインド北部のダラムサラ「アショカゲストハウス」 明るく日当たりのよい部屋でやっぱり窓からはヒマラヤの雪山がそびえ見えるのです。 あんまり良さそげな部屋でしたのでワタシタチ順番待ちしてこの部屋に入りました。 長居しそうな場所での宿探しは特に重要です その土地に印象にも日々過ごす宿が大きく関係してくるからです。 あまり高級も堅苦しい、さらに高級ホテルは案外不便な場所に建てられたりしています。 かといって昔のように超安宿やドミトリー宿ではなんとも心もとない・・・ ですからちょっといい感じの安宿あたりがちょうど居心地も便利も良かったりするのです。  お次は最北インド、ラダックはレーのお部屋。 こちらも角部屋で窓がとっても大きくて開放感アリアリのパノラマビュールーム 部屋にいながらスケッチ出来ちゃいます。 だいたいこのくらいのお宿で1泊300~600ルピー位 日本円換算で500円から1500円位になるかな、もちろん二人で、ですよ。 このくらいの予算でもキレイだし清潔、立地も便利な宿を選ぶことが出来ます。 けっこうな長旅中でもこのくらいの予算なら懐にも優しいですよね。  たま~に伝説の格安宿に泊まって気合いの入ったパッカーとお喋りを楽しんだり たま~に中級ホテルに泊まって美味しすぎる食事をルームサービスしてもらったり ほんのたま~には超高級ホテルというジャンルも泊まってみたりするけれど どうにも堅苦しくて息苦しい、食事もインターナショナル味でまるで美味しくないし・・・ とこんな感じで気分や体調に合わせて自在に宿ランクを変えられるのも パッカー自由旅のいい所、でもやっぱり面白いのは庶民的な街での庶民的な宿かなぁ~ ヒトとヒトの距離感が近くて何やらオモシロイ事がいろいろ起こったりしますから・笑 対してインドの超高級ホテルなどでは賎民階級思考のヒト達が多く見えてちとツライ・・・ 超高級ホテルラウンジにはインド人有閑マダム達がたむろして アフタヌーンティーを楽しみながら英語のみでオホホ会話していたりします・・・ ま、それはそれとして宿選びによって見えて来たり感じられたりする世界が 変わってくるのは確かなことなんです、、、旅の宿選び、大事です。 (写真/Minolta A1/CanonEOS1n/EF24-85mm F3.5-4.5 USM Canon PowerShot A80)
 前回に引き続きお花のスケッチ作品の紹介、今回は「子供のためのクラス」から この季節といえばやっぱりスイセンですね、なんてったって香りが素晴らしいです。 毎年たくさんのスイセンが咲いて水仙屋敷と化する我が家からたっぷり持ち込んだスイセン 今年もまたみんなが描いてくれました。 お花をよ~く見て描こう!とのお題ですがもちろん背景に好きなものを描いてもOK  青山アトリエらしくこんな感じでお花を取り巻く世界を描いた作品もあります。 み~んな横並びで並列なのがいいですね~ 「ひとりぼっちで存在しているものはない、みんなみんな関わり合っているんだ いらないモノなんかイッコもないのさ」 そんな話ばっかりしている青山アトリエ、こういう絵が出てくると嬉しいのです。 小学生と言ったってもうみんな十分に個性的、自分らしさを持っています。 この年代で3時間集中しっ放しで描けるのもたいしたものなのです。  できるだけたくさん掲載してみましたがとても全部は載せ切れません またこれから少しずつみんなの絵を紹介していきたいと思います。 今年もいろいろな生きものや自然を観察して発見を楽しんでいって下さい! こんなのいたよ!こんなの咲いてたよ!とまたみんなの報告を楽しみにしていますよ~。
 年が明けたら取材旅の日程が近づいてきているのに気が付き盛り上がってきて ブログでも旅の話を連発しているうちに知恵熱のごとき大熱を出し 風邪に幾日伏せれば絵描き仕事の制作は遅れに遅れもう取り返しもつかず・・・観念 とワタシタチあわあわと過ごしていますが 青山アトリエでは変わらずたくさんの作品が描かれています。 今回は中高生から大人までが先日描いた作品いくつかをお見せします。 青山アトリエ普段はそれぞれに合わせた課題でみんなバラバラ課題なのですが 年明け1回目だけはいつもみんなでまとまってお花を描きます。 お花をよ~く見て描きましょう、ということで好きな画材を使って描きます。  花いっぱいのアトリエには香りも溢れて春が早く訪れて来たよう・笑 「生きものや自然をよく見てよく観察する」 すべての基本はここに還ってくる、という思いもあって 1年のはじめには花を描くことにしているのです。 みなさんのキリリと集中の利いたいい花の絵が今年もアトリエに並びました。 ここからまたはじめて行きたいと思います。
 やっと旅がはじまったかと思ったらなんだか判らぬうちに高熱に臥してしまったワタシ 前の記事からの続きです、未読の方興味ある方よろしかったら →こちらからどうぞ インドはゴア、牛もたゆたう田舎村ビーチ辺りにはやっぱり医者は無く 近くの街から往診に来てもらえる様、相方が宿の主人を通して手配してくれました。 ワタシは42度に迫る高熱かかえて震えてただ待つしかありません。 この時はまだなんの病名かも判らず知りませんし、、、とても不安なのです・・・ ちなみにインドでは大抵の病気が普通にあります。 長旅をするパッカーなどはみないつの間にか病気病状に詳しくなっていたりします。 そんなお国柄です。 日本で言うところの法定伝染病クラスの大物も珍しくなく 赤痢やアメーバー赤痢をはじめA型肝炎にコレラにマラリアと揃い踏みです。 長旅をするパッカーも気を付けてはいてもいつかどこかで病に引っかかります。 ワタシタチも何度か赤痢系を経験しているのですが、、、これ、ツライものです。 しかも凄い伝染力を持っていて大部屋ドミトリー宿だったりしたら 一気に広まって数日でひと宿全員ダウンは必至だったりします。 まあきちんと処方された薬を飲んで安静にすれば数日で完治しますので 怖がりすぎる必要もありませんが観念して旅の休息と寝て過ごすことになります。 ・・・・・と、どのくらい時間が過ぎたでしょうか ドクター(インドではR発音するのでドクトルです・笑)がやっと到着しました。  部屋に診察カバンたずさえたドクトルと心配そうな宿の主人が入ってきます。 「ドクトルは休診日だったけど連絡したら車とばして来て下さったよ」 と優しい宿の主人がワタシの脇に冷やしタオルツッコミながら言います。 インドの医療レベルは高いとの評判ですし、アーユルベーダー始祖の国ですし 今までドクトルの往診を受けた経験も一度となくありますので不安はありません。 相方がドクトルにワタシの症状を説明しています。 ドクトルも相方にいろいろ聞いているようですがワタシにはボーッとして聞き取れません。 ドクトルの診察がはじまります、聴診器を当て、体温に触診 「はい、口をアーンと開けて」 ドクトルが顔を寄せます、、、ウッ・・・酒クサイ・・・ 熱で感覚の鈍った状態で判るのですからかなりの酒臭さなのです。 「ドクトル今日はお休みで昼間からガッチリ飲んでたんですね・・・ そんな中、車飛ばして来て下さりスミマセン、酒飲みのお医者さんは悪いお医者 なんて言う道理も聞きませんし、ここはどうぞよろしくお願いします」 そんな心境になります・・・ と言うよりも、、、ドクトルー!! ベロベロじゃないですかぁ~~ ここはゴア、ヒンズー教徒の多いインドの中でもキリスト教色の強いお土地柄 インドではではとても珍しいおとがめ無しでお酒が飲める飲酒フリー州、、、 めっぽうお酒好きが多いのです・笑 ドクトルが診察を終えカバンを開き治療の準備に取り掛かります。 「ドクトル、いったいなんの病なのでしょうか?」と相方が聞きます。 ドクトル、キリリッとワタシの方を振り向くと 「ユー・アー・リアル・インフルエンザ・ハンドレットパルセント アナタは今日医者に出会えてヨカッタ、もしもその出会いが明日だったのならば アナタはもうこの世界には居なかったであろう!!」 そう言うと「ニカッ!」と一瞬笑ってニヒルです。 ここはインド!登場したドクトルもやはりなかなかのキャラのようです。 カバンから薬を取り出し注射の用意をはじめました ワタシ、朦朧としながらも「注射針を、、、ハリの確認タノム」とつぶやきます 簡単な不注意でエイズや肝炎に感染したりしたら一大事、確認どころです・・・ 相方がドクトルに確認するとドクトルはおもむろに 「未開封新品の使い捨て注射器」を手に取り包装ビニールを大げさに破って開けると また一瞬「ニカッ」と笑って 「これでどうだ!」とニヒルです。 嗚呼、、、朦朧としながらも「ディスイズ インディア、やっぱりインドだ」 キャラが立っている・・・笑 無事注射も打たれて、、、これできっと大丈夫でしょう。 インドの薬は効くんです、強いのでしょうけどその分いつもガッチリ効果が表れます。 やはりすぐに熱も下がりホッとして眠ればみるみる快方に向かったのでした。  後日談 注射を打って寝続け二日後やっと部屋から出ていく力も戻ってきました。 南国の刺すような日差しが眩しい、、、眩しすぎる、、、あれ? 宿付きのオープンテラス食堂にお世話になったドクトルと宿の主人がいます。 ニッコニコしながら「オー、良くなったかい?まあまあこっちへおいで」と ワタシタチをテーブルに招いてくれます、、、 テーブルには高級ウイスキーのボトル、ウウッ、やっぱり飲んでいるのです・・・ 「お世話になりました、おかげでこの通り快方に向かいました」 お礼の挨拶もそこそこにワタシタチのグラスが用意され高級ウイスキーが注がれて・・ 完治にはほど遠い状態、日本だったらこの状態で酒は無いだろ、と思いつつ それはメデタイ快気祝いとばかりに酒盛りがはじまるのです・・・ 40度越えの熱二日後に、、、と思ってもドクトルのお墨付きだし、祝い酒・笑 拙い英語同士で楽しく話し、さんざん高級ウイスキー注がれてもうフラフラ 「ドクトルそろそろワタシタチは部屋に戻ります、今回は本当にお世話になりました お礼のしるしにここの支払いはワタシタチにさせて下さい」 しかしドクトル「貴方達は旅の人、私が旅の人からもらうわけにはいかない」と 突っぱねやっぱりニヒルなことを言います、ろくな治療代すら払ってないのに・・・ しかもずっと宿の主人と思い込んでいた優しいオジサンはただの ドクトルの仲良し飲み友達だったことも判明・・・・・ いつも旅中みなさんにお世話になりっぱなしのワタシタチ やっぱりここもしっかりおごられてしまうのでした・・・(高級ウイスキー高いのデス) フタリトモほぼ泥酔して、病み上がりだしそろそろ限界、、、 「それじゃ、ご馳走さまでした。この度は本当にありがとうございました」 と部屋に戻ろうとするワタシタチ すっかりほの暗くなった中フラフラと立ち去ろうとする背後から 「ハブ・ア・グッド・トリップ! よい旅を!」 と声がかかります。 振り返るとドクトルとそのお友達オジサンの「ニカッ」と笑ったその顔が 黄色い白熱灯に照らされ光っていました・笑 翌日、ワタシタチこの旅の再スタートは 酷い二日酔いと共に始まったのは言うまでもない事なのです・笑 この当時の旅メモ帳に描かれていたイラストおまけに載せちゃいます・笑(写真/CanonEOS1n/EF24-85mm F3.5-4.5 USM)
 いや~寒い日が続いて、と思っていたらワタシタチ風邪で寝込んでしまいました。 数日熱を出しウンウンうなされて寒気に震えつつ汗びっしょり・・・キツカッタです。 風邪だいぶはやっている様子、皆様もお気をつけ下され。 おかげで旅前の仕事は大幅に遅れて、もはや取り戻すのもムズカシイ状況 なかば諦めの境地・・・代わりの立てられない稼業ですのでこういう時困ります・・・ といいつつ、ワタシタチたまの大熱を出し終えると「なんだかスッキリと軽くなったね」 「汚れも落として浄化した気分・笑」なんていつも話したりしてます。 日々の暮らしで知らない間になにかと背負い込んでどんより重~くなって来たり なんだかわからないけれど辺りの毒をいろいろため込んでいたり・・・ そんな余計なものが熱とともに我が身から落ちるとワタシタチ感じていたりするのです。 ですからツライ病気や発熱はもちろんイヤだけど・・・ 一種決まった必然の通過点、抜けなくってはいけない儀式と思い込んだりしています。 で、話は飛躍しますが、風邪発熱で思い出すのはインドのゴアでのことなのです。 ゴアは美しいビーチが沢山連なるかつて真性ヒッピー達の楽園と呼ばれたところです。  忘れもしないこの宿でのことなのでした↑ 旅前の日本ではいつも多忙を極め睡眠も削り仕事をまとめてから行かねばなりません。 この旅もそんな調子で成田から飛び立ち無事日本脱出成功をフタリ祝いつつ 西インドのムンバイに深夜降り立ち一泊するも すぐさま長距離バスに収まり延々十数時間の強行軍を経て やっとこさ旅の始発点、ゴアの田舎ビーチまでたどり着いたのでした。 かつてのヒッピー聖地横綱ゴア、ウシもそぞろ歩くのどか~なビーチなのです↓  長距離バスを降りリキシャーに揺られて到着 いつものように荷物を相方に見ていてもらいワタシはせっせと宿探し いい感じいい雰囲気の宿を発見、すぐさまそこに落ち着きました。 嗚呼、これからやっとだ、旅がはじまる・・・ 期待と安堵そして遠く日本を離れた解放感につつまれます。 まずは疲れた体を休めよう、日本のアカ落とし開始だね・・・、・・エッ ・・・寒い・・スゴク寒い、ブルッ・・震える・・アレッ・・・? 日本の真夏を超える気温だというのに激しく寒い・・・ すかさず体温計をとり出し計ると40度超えている・・・ただごとじゃないです・・ と、そのままワタシはベッドに倒れ込み震えが止まらないのでした。 相方もただならぬワタシの様子に焦ります、持参のアスピリンを飲ませますが まるで効かないどころかさらに熱は上昇・・・体温計42度に迫る勢い・・ これはさすがに危険です。 普段病気にまるで無頓着かつ鈍感なワタシでもその危険を感じます。 一昨日日本を出て今さっき着いたばかりなのにいきなりの展開 このまま放っておいたら「ベニスに死す」ならぬ「ゴアに死す」・笑 それもワタシらしいのかもなぁ~ なんてすでにモウロウとしはじめている頭で思いつつ、もはや動くことすら出来ません。 せっせと冷やしタオルを替えつつ心配そうにのぞき込む相方が言います 「これはどう考えてもただの風邪じゃないわ、なんとか医者を呼んで来るね!」 ワタシはコクリとうなずくのが精いっぱい、部屋を飛び出た相方! こうしてこの旅が始まってすぐにワタシの命運は頼もしい相方に託されたのでした。 それにしてもゴアと言っても田舎村のビーチです、医者なんているのでしょうか? 常夏の土地にて寒さにガチガチ震えて思い浮かぶは「ゴアに死す・・・」 笑っている場合でもありませんが耐えて待つしかありません。(続く) (写真/CanonPowerShot A70)
政情不安に準戦時中ということで行き辛くなっていますが大変美しい街です・スリナガル一年ぶりの海外脱出が近づいてきて気分も盛り上がってまいりました。 ということで相変わらず絵画教室の趣旨からかけ離れた旅の話を続けたいと思います。 パッカー(バックパッカー)ってなあに? これを簡単に一行であらわすと 「ザック背負い込み行きたいところ勝手気まま自由に出掛けて歩く人」 こんなところじゃないでしょうか。 パッカーは行ってみたい、行かねばなるまいと思ったらどこでも出掛けるのです。 じっさい世界に出てみるといたる所で各国からの旅人を見ることになりますし まさかと思う辺鄙な土地でもストスト歩く旅人の姿があったりします。 行こう!と思ったらどこだって出掛ける、というパッカーですが 世界は広く多様で一筋縄じゃいかないところも多く、日本の常識が通じないのも普通。 さらにパッカーは決められるのを嫌いますからパックツアーのような旅程表も無く 宿の予約も無く、現地移動手段の予約もありません。 すべてその国その土地で自らがアレンジして旅を作っていきます。 ヒマラヤ山中高所にある街レー、穏やかなチベット人、ラダッキー達が暮らしています現地での移動は処によっては苦難をきわめますし、宿探しで延々歩く事もあります 盗難は普通にありますし、地図も無く言葉も通じず右往左往だってあります。 交通手段が無ければ歩きの旅に切り替わることだってあるのです。 気に入らない土地だったらすぐに立ち去りますし、イイ宿見つけたらすぐ移りたいし まして危険を感じたら速やかに退散しなくてはなりません。 パッカーにフットワークは必須 荷物は両手が自由に使えるザック、しかも出来るだけ軽く、これが鉄則なのです。 とは言ってもパッカーだってやっぱり多種多様 荷物はショボイお買い物手提げ袋たった1つのような凄いヒトもいれば なんだってこんなっ、と思いたくなる巨大なザック背負うヒトもいます・笑 ワタシタチもいろんな荷物形態の変遷を経て来ましたが 今は40リッターのザック1つと小さなサブバック1つの形に落ち着いています。 こんな感じです・笑 延々と続くローカルバスの中からワタシタチの乗るバスを探しだすのです・・・嗚呼衣類や下着はセルフ洗濯を繰りかえしての旅ですから多くは必要ありません。 現地調達で気に入った衣服に着替えてその土地のスタイルにハマってみるのも一興です。 乾きやすく、小さくたためて軽い、これがワタシタチの優れた旅衣服の定義なのです。 あたらしい土地に着くととりあえず今宵の宿を探しにせっせと歩きはじめるのです荷物なんていらないよ、無くなっちゃった方が清々する、と豪語するパッカーもいます。 フムフムそれもそうだよな~、文字通りさらに身が軽くなるんだろうなぁ~ でも、ワタシタチには取材用具やカメラ一式など無くなると困るものがあるのです ということでワタシタチはその境地には至れず荷物への執着は続くのです・・・笑 到着した鉄道駅を出てザックに腰かけ荷物番、すでにリキシャー客引きが待機中・・・笑フタリ旅のワタシタチは見知らぬ土地に着くと1人がすかさず偵察、1人が荷物番、このパターンで定着あっ、大事な荷物がもうひとつ パスポートとトラベラーズチェックと現金、これはずっとお腹に巻いてます。 どんなに旅を重ねても油断はいけません、やっぱり腹巻きがなによりなのです。 (写真上2枚/Nikon F3/Zoom-Nikkor 35-105mm f/3.5~4.5 下3枚PowerShot A80/LUMIX FX37)
昨年も一昨年も年が明けてすぐの展覧会として告知しました「堀文子教室同窓展」 今年も開催されます。 「第5回・多摩美術大学日本画科・堀文子教室同窓展」 会期は1月9日(日)から1月16日(日)まで 会場は 「柴田悦子画廊」東京都中央区銀座1-5-1第3太陽ビル2F 美術大学在学中、 堀文子先生に作品の指導をいただいていました面々。 そんな世代をこえた作家が集う展覧会となっています。 それぞれ小品1点ずつの展示となります  お近くにお越しの際はどうかご覧下さい。
 パッカーとはバックパック担いで世界を歩く旅人のことを言います。 旅をはじめてから止むことなく今に至ります。 画室に籠もり続けてはもう我慢ならんとザックに荷物詰め込んで、飛び出す 気が付いてみるとずっとこの繰り返しなのです。 写真はもう20数年前に出掛けた旅のもの 当時のポジフィルムもカビが付いて修正にもずいぶん手間がかかります。  たいていの事は過ぎ去り忘れていきます、そんなものでしょう ただ時が経っても忘れることのないものもあります。 この旅は初期の旅ですからまだとても若く経験も乏しく それはもう全てやられっ放しのひどい旅でした。 若気や体力ではまったく歯が立たないことを知り自信崩壊 唐突に「オマエはなにをする人ぞ」と突きつけられた気がした旅でした。 暑くて屋上に布を敷いて寝ることしか出来なかったハニーゲストハウス 泣けるほどボロい安宿、それでもまだヒンヤリとした石の床が心地よかった サダルストリートのホテルパラゴンでは毎日ばらまかれる消毒薬の匂いが鼻を突きます。 ニューデリーやカルカッタにあった伝説の安宿です。 そこには世界の匂いを染み付かせた各国からのバックパッカーが溢れていました。 戒厳令がいきなり敷かれて戦車や実弾込めた兵隊であふれた街もありました 上の写真、インド最北部リトルチベットとも呼ばれるラダックでのことです。 毎夜爆弾音が鳴り響く土地もありました、下の写真のカシミール州スリナガルです。 日本で育ってきた経験じゃとても理解できない事だらけのオンパレード 美しいものも醜いものも楽しい事もつらい事もみんなごっちゃまぜ 続けざまの衝撃となって迫ってきました。 記憶は薄れ印象は残ります。 その今も残された断片的なシーンの数々はどれも 「はかり知れない美しいもの」としてろ過され精製され 今ではワタシからずっと消えることはないのです。 (写真/Nikon F3/Zoom-Nikkor 35-105mm f/3.5~4.5)
 いつもの年と同じように庭のスイセンが花盛り ドサッと切り花にした玄関からはむせるようなスイセンの香りが立ちこめます。 今月後半にはワタシタチ一年ぶりの海外取材旅がひかえています。 寒い日が続いていますが年中サンダル履きの暑い南インドへ脱出です。 40リッターのザックがスカスカというくらいの荷物ですので たいした準備も必要ないのですが それでもビザ取ったり、換金したり、手持ちルピーをさがしたり さらに退化している拙い英語その勘だけでも取り戻そうとしてみたり・・・ なにかとバタバタしそうです。 3月には個展の予定もありますから画室脱出までに ある程度以上の進行をさせておかないと・・・怖くて帰ってこられません・笑 旅の日まで、またまた鬼の画室籠もりとなりそうです・・・ (写真/LUMIX DMC-GH1/SIGMA APO MACRO 150mm F2.8)
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