パッカーの旅、宿いろいろを楽しむ・2 

バラナシの子供たち

バックパッカー自由旅、前回に引き続きもう少し宿の話を続けてみましょう。
今回は番外編というか変わり種をいくつか集めてみました。

はじめは最北部インドヒマラヤ山岳地ラダックのチベット寺、へミスゴンパです。
紺碧空の荒涼とした山砂漠、その岩肌にへばり付き同化するが如く建てられた僧院
さすがにここまで来ると宿はありませんからお寺に泊めていただく事になります。

ラダックへミスゴンパ

えらく趣のあるお部屋、それでもへミスは大きなお寺ですから電気が通っています。
チベット文化圏でも本物のお寺に泊まる機会はなかなかありません
お寺に一生を暮らす密教修行僧おじいさんとのコミュニケーション
言葉は通じなくともそれでも伝わっていくようなやさしく柔らかな時間。
そんなやり取りが今でもワタシタチには忘れられないのです。

へミスの宿坊

お次↓はパキスタンはラホールという街での宿、というか外だなこれは・笑
ラホールは当時大変治安が悪く「知らない人は決して相手にするな!」
泥棒宿も多いから「WMCAかサルベーションアーミー(救世軍)しか泊まるな!!」
そんな風に伝え聞かされていました。

結果、皆考える事は同じでサルベーションアーミーもすでにベッド、部屋は満室、、、
しょうがないから外のベッドを一晩借りたのでした・・・
それでもサルベーションアーミー敷地内ですから安心できましたし
もともとトンデモナイ激暑でも有名な土地でしたので外の方が快適だったり・笑

(ちなみにこの旅一人旅デス、相方は同行してません、相方こんなところに泊まってません
 コレハしっかり言っとかないといろいろ心配されちゃいますからね~~・笑)

ラホールの宿

そしてお次↓は今まででもっとも狭く汚れていたお部屋・・・
(ことわっておきますがこの旅も一人旅、若かりし頃のワタシだけの思い出・笑)
ニューデリーの大安宿街メインバザールにあった伝説の最強日本人バックパッカー宿
いまは無き「ハニーゲストハウス」の一室、2畳分くらいの広さでしょうか?

今思ってもうすら汚れたヒドイ宿でしたがどういう訳なのか
超長旅の強者バックパッカーが多く集うそれは著しく濃ゆいディープな宿なのでした。
「ゴーゴー・インド」「旅行人」等の編集執筆で今では有名な蔵前仁一さんなんかも
その当時投宿してたり、いつだって強烈なキャラクターが揃っていたりもして
驚異の実体験である抱腹絶倒世界旅話いろいろが日々部屋を飛び交い
それはそれで独得の風情と風格持った旅人のオアシス的宿なのでした。

ハニーゲストハウス

今までのは宿坊だったりそれこそ安宿中の安宿といったところ
たまには違うところも見せとかないと「これはヒドイ旅だ」と悪口言われちゃいます・笑

↓は天下のタージマハールホテルですね
ウエルカムドリンクに山盛りフルーツにプティフールまで揃ってさすがはタージです。
何ごとも経験、こういうところにもたまには泊まります・笑

ニューデリータージ

なんでもコントラスト(対比)を経験してはじめて見えてくるものがあったりします。
旅のあいだに庶民の立ち位置でいてみたり、はたまた金持ちの目線も試してみたり
立ち位置でけっこう見えてくる世界が変わって見えて来たりもするのです。

宿やホテルだって一期一会、いい宿というものもそれぞれの価値観によるところが大きい
そんな宿いろいろを自分の意思で選び進んで行く、これもパッカー旅の醍醐味なのです。

(写真/Minolta A1/CanonEOS1n/EF24-85mm F3.5-4.5 USM
 Nikon F3/Zoom-Nikkor 35-105mm f/3.5~4.5)