よもやま近況 

青山アトリエがビルの改装工事でお休みに入って早1ヶ月、2月も終わりますね

ところでこの青山アトリエのブログ絵画教室らしく出来るだけ生徒さんの作品をお見せしていこう、キリッとそう思っていたのですが、、、「この頃はずいぶん絵画教室のブログらしくなりましたね、でも前の脱線した話も良かったですのよ」とか、、、「私の場合どちらかといえば興味は旅の話にあります」とかそんな話も聞こえてきました。ありがたいことです、好き勝手に書いてるよもやま記事を所望されるとは思ってもみなかった、、、

ということで久々によもやま話で近況です
ちょっと振り返ってみると青山アトリエの工事施行前、絵画教室資材の全部持ち出し、、
なんだかんだと山ほどの荷物です、、、ワタシはいまだに力が出ない、、、ダァ~
それでも若いスタッフの力を得てなんとかかんとかすべて運んではみたものの

資材はこび

荷物が運び込まれた我が家のワタシと相方それぞれのアトリエは
アトリエ資材でぎっちり埋められてもはやそれぞれの制作もままならない状態、、、
それでもよかったね!とワタシタチは言ってます
ふつうのお家だったらとても入らない荷物だったでしょうから
画家二人分のアトリエスペースが無かったらどうなった事やらなのです

アトリエ資材

こんな感じですので本分の作品制作は本腰を入れようもないのですが
そもそもワタシの場合あと少しの間無理はダメで作品制作もいまだ自粛中
相方もちょうど展覧会の予定が入ってない空いた期間にあたってラッキー

二人して作品制作に追われていない時間なんていったいいつ以来でしょうか?
忘れてしまうほど前だったのは確かですね・笑
こんな時でしか出来ないことをいたしましょうと二人イロイロやってますが
ワタシが主にやってるのがレストア、修繕、改造、修理
古くなったものを直して使えるようにして磨く、というのをやる事が多い

チャリレストア

そーゆことで倉庫で眠っていたチャリンコたちも随分ぶりに外へ出てきました
1995年式のPeugeot team lineと同年式のBianchi OSPREY
17年モノの相方とワタシの古いマウンテンバイク
しかもほとんど乗らなくなって倉庫で眠ることはや数年、、、

ですが雨に当てていなかったことが幸いしてさほど痛んでいないように見えます

チャリレストア

青山アトリエの資材満載にてどうにもならない画室の片隅にて
ネジを外しては締め直しグリスアップしてはコシコシ磨いている
これが実に気持ちがイイ、曇っていた金属が光を放ち稼働部がシャーッと滑らかになる
せっかくだから作品だと思ってバシッと仕上げちゃおうかとひそかに燃えてたり・笑

テスト走行も兼ねてちょくちょくと近所を走りはじめているのですが
ううっ寒い、けど久しぶり過ぎる動力自分で風切る爽快感
静養続きで怠り切ったカラダのリハビリにもこれは良さそうです (^o^)

[ 2012/02/28 ] 日常 | コメント(2)

女性像模写2点 

寒い中うつらうつらしていると、、、更新空いてしまいました <(_ _)>

青山アトリエの春までのお休み期間には
たくさん生徒さんの作品をお見せしようと思っていますが
お花の作品がだいぶ続いてましたからちょっと変えて今回は大人クラスから模写です

舞妓さんが描かれた日本画作品図版を見ながらパステルを使って模写しました

舞妓さん模写

スピード感のある筆致で一気に描かれています
ざっくり捉えたように見えて着物のボリューム感も出ていたりしますし
顔の部分がやや下がってしまった気もしますが
それがまた舞妓はんの小悪魔的な妖艶さに見えてきたりもしています

次もパステルを使って画集を見ながら模写した女性像です

パステル模写

パッと見ると、オレンジ色のバックに暗くシルエットとなった人の絵
ですが、いざ描き写そうとすると山ほどグラデーションが見えてきたりします
ただオレンジ色に見えていた背景も実は鮮やかなオレンジ色はほんの一部分だけで
大半は微妙なグレートーンで彩られていたりします

写し取ろうとした絵の作者がなにを思ってなにを感じつつ描いたのか
そんなことを描きすすめながら自分なりに読み取ってみる
そのあたりも模写の楽しみですし大切なところです

少しずつ暖かくなってきたような気もしますがまだまだ寒いなぁ~
でもね、あたりを観察しているとあちこちいろいろと芽がふくらんで来てますよ
春は近いですね
庭の梅の木に付いたツボミもだいぶ膨らんできています、あとひと息です

たくさんの花の絵・6 

ビル改装中ということでの青山アトリエお休みの期間
たくさんの生徒さん作品を紹介していこうと思っています

青山アトリエ描き始めの恒例、子供から大人までみんな揃ってお花の絵
鉛筆デッサンでもスケッチでも水彩画でもパステル画でもイイ、画材作風自由
1日描き3時間で描かれた花の絵いろいろです

お花の絵1
真上から見たポピーの花を画面いっぱい大きく描いて視点の面白い作品
やりたくなったらアイディアがあったなら、やってみるが吉
新しさは美術の宿命、やってはいけない事など無いのだし、やりたいようにやるが吉
大人のためのクラスからの作品です

お花の絵2
和スイセンどっさりの花束を画用紙に鉛筆でデッサンしました。
ねちこく粘って描いては消しを繰り返し、実感のある気持ちが入った絵になりました。
高校生が描きました

お花の絵3
スイセンの花のカタチ、いろいろな向きでしっかりとらえられていますね
なかなかムズカシイのですよこれが、小学生が描きました

お花の絵
本物の花とよく見比べて引いた線がいい味となって出ています
じっくり観て息をこらして引いた線はそれだけで十分個性的なのです
小学生が描きました

お花の絵
すっくと伸びたスイセンならではの雰囲気がよく出ています
見ると八重の複雑なスイセンの花の観察もいき届いて、イイですね
小学生の作品です

青山アトリエ制作風景

今回は我が家の庭から持ち込んだスイセンを描いた絵が並びました
花はいずれ枯れて無くなりますが描かれたその印象は画用紙に定着されて残ります

庭のスイセンはあれからさらに色や種類を増してボッスボス咲いています
これで梅の花が開いてくれたら早春、寒さも緩んでくることでしょう
そんなあともう少しが待ち遠しいですね

さらに「お花の作品」 

ビル改装中ということでの青山アトリエお休みの期間
たくさんの生徒さん作品を紹介していこうと思っています

ずっと1日3時間での描き切りお花の絵をお見せしてきましたが
今回はモチーフは同じお花でもじっくり描いた大人のためのクラスからの作品です

お花の作品1

暗く深い色の背景からポッと浮き上がるようにアネモネが描かれています
ほぼ左右対称に取られた構図も印象的ですし、なにか蓮の花のような象徴性も感じます
全体の抑制されたトーンの中で花弁部分のキリリとした線描が気持ちよく効いています

次の絵は対照的なトーン
光に溶け込んでいくような明るい背景でクレマチスが描かれています
クレマチスの花の配置や咲き加減カタチの違いも上手く画面にはまっています

お花の作品2

アクリル絵の具主体で水彩系絵の具総動員で描かれた作品ですが
下地にはアクリル下地材のジェッソをこんもり盛って厚みと雰囲気を作り出しています
すでにモノを観る目やデッサン力も向上して自分の世界を創り出していますね
とても素敵な作品になったと思いますし額に入れて飾ったらなお良いと思います

この方向性や雰囲気だと日本画の技法を取り入れてみても良いかもしれませんね
青山アトリエ再開しましたらさらなる日本画技法もお教えしていきたいと思っています
イイですよ、岩絵の具!!、、、どうぞお楽しみに~!

たくさんの花の絵・5 

青山アトリエ年始めの恒例、子供から大人までみんな揃ってお花の絵
鉛筆デッサンでもスケッチでも水彩画でもパステル画でもイイ、画材作風自由
1日描き3時間で描かれた花の絵を出来るだけ紹介してみたいと思います

少し更新空いてしまいまいましたが
せっかくですのでまだもう少しお花の絵をお見せしようかと思います

お花の絵1
さて1枚目ですがパンジーの鉢植えをモチーフにして描いています
描き始めはカタチを忠実に追っていたものの進むにつれてだんだんカタチは解体されて
残ったのはパンジーから取り出された色と印象なのでした
大人クラスの作品です

お花の絵2
こちらはモチーフに忠実、しっかりカタチを見てモノの質感や重さまで描けています
画用紙にさも本物があるように見せる写実的な作品、基礎デッサン力がものをいいます
高校生が描きました

お花の絵3
画面いっぱいに上から覗くように見たバラの花を描きました
アングルも面白いですしよく観察がいき届いた上でしっかり描き切りました
小学生の作品です

お花の絵4
画面を突き抜けるようにすっと伸びたスイセンの花
気持ちの良い長い線が引けていますし背景のイメージも楽しいですね
小学生の作品です

お花の絵5
どこか詩情を感じるような余白です、音が流れているよう♪
なにも描いていないところにも意味がある、絵の面白いトコロですね
小学生が描きました

制作風景

人の数だけ絵はみな違って出てくる、そんな言葉があったような気がしますが
同時にアトリエで同じようなモノを描いても本当にそれぞれの個性が出ています
絵は正直なんですね、またそこがイイんだと思います

直木賞2012 

今年も芥川賞、直木賞の発表が先月半ば過ぎにありました

銀漢の賦装丁画1

今回は芥川賞受賞の田中慎弥さんが放つ強烈な不機嫌キャラクターが炸裂
この件に関係してるのかしてないのか知りませんが
石原都知事も33回も続けてた芥川賞選考委員を辞めちゃったりして
みんな田中さん持ってっちゃった~の感があったのですが

直木賞受賞は葉室麟『蜩ノ記(ひぐらしのき)』に決まりました
葉室麟さんはがっしり骨太な時代小説を作風とされる作家さんなのですが
いちど単行本の装丁画を描かせていただいたことがあります

銀漢の賦装丁画2

『銀漢の賦』という小説、この作品で松本清張賞を受賞されています
江戸中期の凛とした男たちの生き様を描いた内容なのですが
題名にもある『銀漢』意味は天の川や銀河だったり凄い星空のことを指し
そんな印象的な星空のシーンが作中にも出てきます
銀漢の賦装丁画3

装丁画の題材は長野県伊那の山上の森で寝そべって眺めた夜空
余韻のある満天の星空、そんな絵になりましたでしょうか?
[ 2012/02/02 ] 絵描き関連 | コメント(0)