前回記事の画面下地作りに使ったのが海綿でした
海綿は天然のスポンジでいろいろな表現が出来るすぐれた画材なのですが
画材店で求めるといいお値段、、、なかなか沢山用意できるものではありません
ということで、今回使った海綿はお手製手作りものです

ではでは、手作り海綿つくり過程をどうぞ〜
海綿はもともと海の生き物ですからここは海ですね〜、旅先のとある海岸としておきます

相方は拾いものが好きですからどこの海辺へ行ってもとりあえず拾い始めますが

この時ははなっからテンションが違っていました
「見て!すごいよ!」と言われて見てみると立派な海綿がすでに集められています

カタチの良い海綿がこんなに拾えるとはなんたる凄い海岸だ、そう大いに海を称えつつ
ありがたや、と拾った海綿はその旅のお土産になりました
とはいったものの拾ってそのままの海綿はカチコチ、、、石のように固い
画材店のものとはかけ離れています

そんな海綿をとりあえず塩抜き砂抜き、水を替えつつバケツで溜め置き
砂がいつまでたっても出てきますからこの作業を相当数繰り返します

一週間ほど水を替え替え掃除して砂は出なくなるも、まだ画材にするにはだいぶ固い
そこでどうしたものかと思案していたのですが、、、

相方の洗濯用柔軟剤はどお?と言うのが当たりました
柔軟剤につけ込んでまた水洗いを繰り返し

ネットに入れて水を切りつつ吊るし干しに数日
そしたら並べて陰干しでさらに数日

見違えてキレイになりました、固めですが画材としても十分でしょう
ということで、拾った海綿をなんとかしたらイイ感じの画材になりました (^^ )
子供のためのクラスからは絵の制作です
今回の絵はいろいろな道具や画材を使って描いていきます
まずはたくさん用意した海綿、こちらを使います。海綿は天然のスポンジですね

まずは先生のレクチャーと実演を受けて、、さあスタート

絵の具をたっぷり溶いたら海綿にべっちゃりと付けて

画面を叩いたり、こすったり

画面全体を見わたしつつどんどん色を変えつつポンポンいきます

ビシャッと色を溜めてもいいし擦り込んでもいいし線だって引けます

海綿の使い方一つで様々な表現が出来ちゃいます

と、ここまでは今回の絵の下地作りのはじめ
この先いよいよボルテージを上げていろんな表現をしていきます・・・続く


展覧会のお知らせです
青山浩之、拙作一点小品で参加させていただいてます
お近くにお越しの際はどうぞご覧下さい
「百華展」
会期 2015年2月7日(土)〜2月14日(土)
会場 柴田悦子画廊
WEB
http://shibataetsuko.com/wp/
今展には額職人であった澤田治孝氏追悼の意が込められています
多摩美の先輩でもある澤田さんには公私共ども長きにわたって
十二分にお付き合いいただいて、、、私達の中には山ほどの思い出が詰まっています
それこそずっと前からみんなでワイワイ騒ぎながらやって来たような気もします

画廊に並べる自分の作品に値段がついた頃、やっと初めて澤田さんに発注が出来ました
オートクチュールの額ですから生半可であってはいけない、、そんな緊張感があったのです
一点ものの手作り額に自作が入ったときのいっぱし感に高揚感は今も忘れられません
ずっと続けて来たこれからも続けていくであろうライブの幕がひとつ下りたような、、、
そんな気もしています

展覧会を重ねるうちに無理を言ってオリジナルスタイルの額縁も随分考案してもらいました
友人の贔屓目ではありませんが恐ろしく精度の高い額縁を作る職人さんです
澤田さんが一点ずつこしらえた額縁は私達を含め沢山の画家たちの描いた作品を包み飾って
日本中、、もしかすると世界にまで散らばって、今も鑑賞され続けていることと思います
年越しましたね〜、なんて言ってたら、、あれっという間に2月になりました、、、
ということでこの頃の制作、中高生と大人クラスから途中作品とスケッチです
鎌倉の段葛がモチーフ、段葛は現在改修工事中ですが改修前の姿で描きたかったそうです
大らかでたっぷりな筆置きでいい色出てます、この雰囲気で進みましょう(大人ク)

↓麻紙ボード3分割の画面で水彩絵の具を画面に滲ませたりたらし込んだりの画面構成中
この先野菜や紅茶染めの極薄和紙をちぎって貼ってコラージュしていきます(大人ク)

↓早咲きの桜、花枝を据えてスケッチしました
雑な眼で観ず完成を急がずじっくり観続けることで画面に実感が残ります(大人ク)

↓こちらはストックのスケッチ
いい眼してますね、眼はいつまでも育ちますからどんどん続けてください(中高ク)

↓模写の課題です。いろいろ用意した画家の作品から好きな絵を選んで描き写します
メキシコの画家ルフィーノ・タマヨ作の犬の絵から下描きを始めました(中高ク)

↓こちらも模写制作でフランスの画家ゴーギャンです
これからゴーギャンの色彩に入っていきます、それはきっと面白いことです(中高ク)

模写をきっかけに画家の絵だけじゃなく生き方等も調べてみると面白いです
多種多様な生き方に独自キャラが乗っかって、それぞれの指向性と観念の上に立ち、、、
ユニークあり凄みあり笑えるのも大いに泣けるものもあるかと思います