
旅へ出かける日が近づいてきました。出かける前はいつもバタバタです。
日本の社会人としてやっておかねばならぬ事が山積み・もうひとガンバリです・(@_@;)
旅の行程は現地に着いてから考える、毎回まるでいい加減なものなのですが
今回行こうと思っているところは先月末のブログ記事で書いた東インド海岸沿いのプリー。
そしてもう1カ所がダージリンからシッキムにかけての山岳地帯です。
インドとはいってもヒマラヤの入り口、高地の民チベット系の人達が多く住む土地です。
チベット圏といえばヤク牛ですね。(ヤク牛とは標高五千メートルあたりに生息している、成体になると重さ500キロにもなる巨大な牛、野生のものは少なく、長くチベット世界では家畜として人々と共に暮らしています)写真はネパールのムスタン地方でのヤク、まだ若いヤクですが成体になると肩がググッと盛り上がり、モー迫力満点なんです。巨体のくせにけっこう臆病でビックリすると走って逃げます・笑 鳴き声は牛おなじみの「モーー」ではなく「ブヒッ、ゴヒッ」とブタちゃんのようなうなり声です・笑
そんなヤクは荷役用になり、暖かく丈夫な毛皮にもなり、乳はミルクにバターにチーズに、バターは灯りをともす油になり、バター茶にもなり、食肉としても赤身で美味ですし、糞は乾燥させてよく燃える燃料になり、毛はヤクウールとして着物やセーターに、骨はヤクボーンとして首飾りや腕輪などの美しい装飾工芸品にもなります。
巨体なだけあって大量の荷を背負わせてもものともせず、大昔からチベット街道での交易に重要な役目を果たしてきました、力持ちですからグイグイ畑も耕しますし、もちろん乗り物にもなります。立派なツノはミルクの入れ物に、胃袋はバターの入れ物に、頭蓋骨は大切な魔除けの飾り物になります。
チベット圏は天上世界を思わせる風景絶佳な所ですから景色がなによりの楽しみです。
しかしそれだけでなくこの地では「自然と共に暮らす智慧とそこから生まれた文化」
「自然を師匠として築かれた哲学」がそこかしこから見てとれるのです。
この地では人間もただの自然の一部です、人間中心の傲慢な考え方ではないように
ワタシには見えるのです。
グローバリゼーション(グローバル経済)が声高に叫ばれる中、それだけでは
きっとうまくはいかないぞ、と思わせる何かを感じさせてくれる土地でもあります。
今までチベットの方が住む土地をいろいろと旅してきましたが、ダージリン、シッキムは
今回が初めてです。ダージリンは大英帝国植民地時代には暑さに弱いイギリス人達の避暑地、
シッキム地方は金持ち上流インド人達の避暑地ともなっています・・・・・
可愛いトイトレインも走り、紅茶の一大名産地でもあります・・・・・でも今は冬、
完全にオフシーズンです。商売人もなりを潜め、余計な喧噪も無いことでしょう。
そして、この季節空気は澄みヒマラヤの展望もスカッと開けて
世界第3の高峰カンチェンジュンガがきっと旅人を圧倒し、迎えてくれることでしょう!
久しぶりのチベット圏、楽しみです!
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