
前回に引き続き「子供のためのクラス」からの作品紹介。
作品内容も引き続き小学校6年生になると描く、卒制のような作品「絵本」です。
明快で明るい色の組み合わせが楽しい気分にさせられます。
のびのびとした色使いでありながらも丁寧にしっかり塗り込まれています。
作者はいったん画面に向かうとひたすら描くキャラクター、それはもう黙々と。
描いているあいだずっと集中しているのでしょう、
アトリエでの制作が終わるとドッと疲れ顔です・笑
それだけにとても充実した一冊になりました。
楽しい努力や苦労も終わりをとげて、充実感が残り一つ区切りの作品が生まれました。
「努力や苦労」この頃はいささか流行らない言葉なのでしょうが
何かを達成したり生み出すときには不可欠、大切なコトです。

実は今回記事の作者は前回記事の作者と姉妹なんですね。
同じ環境で育った姉妹でも出てくる作品の趣はあきらかにちがっています。
同じ様に動物が主役という形をとりながらも絵の雰囲気はだいぶ変わってきます。
そのあたりいかにも美術的でいいですよね。
みんなでおんなじ===なんとなく安心
なんて気風がこの世の中漠然とあるような気がするわけですが(とくにニッポン)
まずは「みんなそれぞれ、ちがうんだよな」という日常の意識からはじめられたら
いろいろと見え方が変わってくるんだろうな、なんて考えています。
絵の世界は個の世界、自分でやりたいようにやるのが一番。
絵は答えのない世界です、いい絵というのはありますが一つじゃありません。
たくさんのいい絵はあってもみんなちがう方向を向いています。
どんなに没個性に描こうとしても絵にはジワリ個性がにじみ出ます。
これもまた絵のおもしろいところだと思います。
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