
今回も「大人のためのクラス」から、作品2点のご紹介。
どちらの作品も水をたっぷり含ませた筆で描いた水彩作品です。
この季節になると街角の花屋にはシクラメンが並びます。
この頃は品種も多く色とりどり、寒空の下人々の目を楽しませてくれています。
そんなシクラメンを画面いっぱいにたっぷりと描きました。
溜め塗りをほどこした花や葉にはにじみの表情が表れ複雑な質感表現になっています。
丹念に描かれたシクラメンには堂々とした生命力が溢れました。
2点目の作品、モチーフはススキです。
淡く空色絵の具をを流した背景にススキが立っています。

秋にになるとにょっきり穂を出し風にたなびく姿を目にするススキですが
いざ描こうとするとなかなか難しいものです。
さらっと描いているように見えますがなかなかの観察眼
葉先やちょっとした色の違いなどよく描きわけられています。
じっくりかまえて経験と枚数を積んできたお二人の作品には
自然に出てくる個性とゆったりとした余裕が感じられます。
ハウトゥ(How to)攻略本全盛のこのご時世ですが
「絵の上達の早道は?」と問われれば「それはありません」と答えます。
絵画教室の先生がそう答えてはいけないのかもしれませんが
あせらず、あわてず、それぞれに合ったペースでじっくり取り組むことが肝要。
早道はありませんがインスタントではない経験と体感を重ねたのち
必ず自分らしさ溢るるいい絵がやって来るのです。
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