
9月になっても急に秋風が吹くこともなく、いまだ汗かく陽気ではありますが
響く虫の音が目立つようになったりで暦の変化を感じさせてもくれます。
今回は「大人のためのクラス」で描かれた鉛筆デッサンです。
夏野菜のデッサンということで描きました。
鉛筆デッサンは鉛筆、ネリゴム(消しゴム)、画用紙と日ごろ目にする
手に入りやすい画材で描ける気軽さが1つの良いところなのかもしれません。
ただ見慣れた画材だからって侮ってはいけませんよ。
鉛筆だけで何百何千という幅広い階調を作ることが出来るのです。
よく観て、モチーフと比べつつ、描いては消し、擦ってみたり、また重ねて描き
そのくり返しで画面のデッサンは色数を増し、描き手の実感がその絵に入ってくるのです。
作者は青山アトリエに入られてからまだ日が浅く数枚目といったところなのですが
やわらかであり自然にモノを見つめられる、そんないい目を感じます。
カボチャの艶のない深い色合いや、ゴツッとした質感が無理なく捉えられていますよね。
これからも基礎のデッサンを続けていきますが
訓練と思い込むことなく、何を見ても「なるほど~」と発見しつつ
楽しみながら描いていってほしいと思っています。
ところで青山アトリエではモチーフに頂き物の野菜をたびたび持ち込みます。
ケチだから頂いたものを描いてもらっているわけでは決してありません・笑
スーパーや八百屋に並ぶ野菜より家庭菜園で作られた野菜の方がずっと魅力的なのです。
妙にキレイすぎてはいけないのです。
すこし歪みがあったり、虫食い跡があったり、その方がよほど自然ですし
味わいある姿形は描き手の意欲を誘うのです。
今回のカボチャは長野県伊那で親しくして下さっている方が作られたもの
作り手の顔も浮かべば、作物が育つ土地や土もよく知っています。
南アルプスの仙丈岳を見わたせる眺め良き小高い丘の畑です。
そんな野菜が横浜市金沢区までやってきて青山アトリエで描かれ作品になる。
そんなサイクルがワタシタチは好きですし、ウレシク感じているのデス。
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